2020・2021辺りは負ければ負けるほど筆が進んだものでした。
いまですか?
呆然としております。
結果:PHI 19-42 SF
化けの皮が剝がれたのとSFが強すぎるのと。
まあ今季ここまで最低戦力だったという言い訳でなんとか心を保っていきましょう。
ここから先の中長期的な分岐として興味深いのが、Rosemanは信じる神を変えるのかというところ。
主なスタッツ
特にない。
敢えて言うと、Mannは当たりということでいいでしょう。
良かった人たち
- いるわけなかろうが。
と言いたいところだが、DeVontaとA.J.にはいつも通り不満なし。
使われ方と空いているのに投げてくれなかった人が良くなかったですね。
- Defenseからは唯一Blankenship。いいタックルでした。
Offense
- 最悪なのがGame Plan。
なんであんなにパスだけでなんとかできると思ったのか。
昨シーズンのNFCCでは、RPOでLBの足を止めることを重点的にやっていた記憶がある。
そして多分似たようなプランで臨んだ試合だったんだろうが、SF側の準備はそれをちゃんと上回ってましたね。
RPOメインのOffenseに対してSFはDBを1枚上げてくることでRPOのランのチョイスを消すこと、そのうえで強いDLのプレッシャーで長いパスを投げさせないこと、ぐらいで守っていたはず。
RPOなんてつまるところタイミングの早いパスで横方向にオプション対象を振り回すだけで、タテ方向へのストレッチはなかなかやりづらいスキーム。
浅いエリアに集まった人を下げるためにはその裏や、SとCBの間を衝くスピードが必要になってくるはずだがそれも足りず。
やはりGoedertの不在とQuezの実力不足が痛すぎる。
それぐらい素人でもわかるんだからそこからOffenseを構築したらもう少しA.J.の使い方も変わってくるんじゃないのかね?
結局2Q以降の追いかける展開になると単調なHurts頼みのプレーしかできない。
もう奥しか見えなくなっているHurtsはでっかいプレーばっかり狙って長時間ボールを持ち続けて結局ターゲットは空いていないという、いつぞやというか2021シーズン序盤のようなバカOffenseを見せつけられた。
現地ファンは"Run the Ball"のプラカードを掲げて練習場に押し掛ける始末。
それが正解なのかはわからないが、バランスが極端に悪かったのは事実。
猛省と、Stoutland先生の知見をフルに生かして、もう少しランゲームの多様性を増やすことが絶対に必要。
出もしないInside Zoneを日が暮れるまで繰り返せとは誰も言っていない。
攻めどころを多彩にしていけそうなマッチアップを探るとか、モーションも交えてタイミングを外すとか、そういう努力をしなさいよバカ各位。
そしてRPOもなあ。
カレッジでは未だ十分に通用しているが、フィールドの広さは変わらないのにカレッジより格段に中の人のスピードが上がるプロの世界ではさすがに限界なのではなかろうか。
プレスナップモーションの使用率がリーグ最下位という時代に合っていなそうな気配が強いOffenseしか展開できないSirianniとBrian Johnsonのボンクラコンビにどれほどの引き出しがあるのかわからないが、DAL戦ではもう少し違うものが見たい。
特にタイミングが全部一緒で全部遅い現状のOffenseの限界もそろそろ見えてきたところ。
違うタイミング、とりわけ早いものをもう少し織り交ぜてほしい。
今のあれじゃ守りやすくて仕方なかろうよ。
というのが申し上げたい趣旨です。
- プランが悪けりゃ実行も悪い。
この試合におけるHurtsに擁護の余地はかけらもなかった。
SFの選手たちが言っていたように、この試合での先方の狙いは、強いプレッシャーとタイトなカバレッジでパッケージデザインにおける最初の狙いを崩すことが主眼だったよう。
それにまんまとハマっちゃったのがHurts。
ここまで、デザインの関係もあってか投げるまでが極端に長いOffenseでやってきたのが彼だが、この日は輪をかけてターゲット選択が遅いのなんの。
どうも力んでいたのか奥ばかりを狙って単調なプレーに終始した印象が強い。
いい立ち上がりだったようにA.J.への短いパスを効果的に使っていけば取り返す道はあったんだろうし、DeVontaにしてもデザイン上はしっかり空いていたのにHurtsに見落とされていたプレーは散見された。
デカいプレーが決まれば気持ちがいいし、それによってゲームが動き出すというの否定しない。
ただ、それだけを狙っていてもOffenseは機能しないし、プロのDefenseは甘くない。
プレッシャーが強くて落ち着けなかったという側面もあるんだろうが、まずHurtsがやるべきことは落ち着いているふりをすることではなくてフィールド上で冷静さを取り戻すことでしたね。
残念ながら、あなたはMahomesではない。
Josh Allenでもない。
プレーコールを信じて、OLを信じて、WRを信じて、小さいプレーを積み重ねていくことがこの、というかすべてのOffenseの基礎にあるはず。
その結果としてチームの力を最大限に発揮することができるからあなたは高給にあらわれる評価をいただけたんだと思いますよ。
一人ですべてを背負って打開する必要はないのです。それができるとも思っていない。
この敗戦がどう生きるのか楽しみにしています。
- OL各位よ。
酷いランブロックだった。
プロテクションはある程度仕方ないにしても、ランを捨てざるを得なかった大きな要因はランブロック。
Goedert不在の状況下でRPOが効果的に使えなかったためBoxの人数が負けているのにランを強行せざるを得なかったのはつらい点だったかもしれないが、それにしても速いLBのブロッキングがもうちょっとなんとかなってりゃなあ、というのは否定できないところ。
Stoutland先生の的確な指導も入るだろうし心配はしていないが、反省はよろしくお願いします。
特にひどかったJurgensについては猛省するように。
それと、これは言いすぎかもしれないが、パスラッシュがかかった先方とかからなかったPHI最大の違いはTrentとMailataという両LTの差なのかもしれないと思い始めている。
Mailataよ、いろいろ高ぶったコメントを残す前に自分の仕事に集中しなさいよ。
- 返す返す、SFのLB陣が速すぎて攻めづらさが募る。
ああいうDefenseを作ってほしいものだが、Rosemanの性向的にLBへの投資に消極的なのは周知の事実。
勝利への貢献度という意味でLBの重要性が一昔前より下落しているというのはよくわかるんだが、それにしても、という気持ちが芽生えてくる。
特に今季のようにここに苦労している時にはなおさら。
1巡Jeremiah Trotter Jr.という選択肢、もしかしたら浮上するのかもしれませんね。
文字にすると嫌で仕方ないが。
Defense
- 救いようがないしどこから手を付けたらいいかわからない。
EllissとMorrowというコンビでスタートせざるを得なかったLBも、それなりにやられると思っていたDBも悪かったが正直ここは想定の範囲内。
想定を超えたのがDLの封じられ方。
先方が46という信じられない数のプレッシャーを送り込んできた(うちDLで41)のに対してPHIご自慢のDL陣がかけられたプレッシャーはわずか15。
パスプレーの数が違うので同じ比較はできないんだろうが、体感でもこれぐらいの差はあった。
届かないねえ。
ここへの投資額を考えるとこれは悲しい。
プレッシャーリーダーはFletchとReddickの4です。
若手がんばれ。
- ランストップでもDL陣の物足りなさというかひどさは際立った。
特にDT各位は酷いもんでしたね。
ここだけは、フィールドのあらゆるマッチアップがきつそうななか、ここだけは通用するはずだと思っていた生命線がDTのところ。
それがこうも圧殺されるとは。
SFのメリハリの利いた補強スタンスにおいてIOLは唯一の弱点だと思っていたんだが。
中からスルスルとCMCが上がってくるたびにため息が止まらなかったものだったのでここは苦言。
- 8回投げられたパスのうち6回までを通して175ydsを許し、そのうち151ydsまでもがYACで2TDを許したという狂気のパフォーマンスを見せたのがNicholas Morrow。
素晴らしいね。
あんたの本領はパスカバーだったんじゃないのかね。
カバレッジで足を引っ張ったのはEli RicksとBradley Robyも同様。
Ricksは良く学んで将来に活かしてください。
Robyはまあ、もう少し頑張ってください。 - DefenseのGame Planほど難しいことはないのであまりわかっていないが、最近評価をグングン上げていたDesaiに赤点がついたのは間違いない。
ソフトすぎるし工夫がなさすぎるし、そしてBlitz下手すぎんかね。
ああせいこうせいは特にないが、短いタイミングのパスに対してもう少し工夫がみられるとうれしいです。
次戦でいうとFergusonとかいうTE対策です。
今週のCarter
いいところなし。
すんごいいいとこなし。
気の短さが存分にでて余計な反則をもらっていたし。
こういう日もあるよね。負け慣れていないのはわかるが、もう少し頭を冷静に保てるといいですよね。
Nolanがやっぱり徐々に良くなっている。
意外なことにランストップが成長している。
そういうのはいらない。もっとパスラッシュを磨いてください。
戦後のあれこれ
惨状を見かねたのか、Shaq LeonardがPHIを選んでくれて契約。
これでLBの駒は揃うかと思ったところでなんとまさかのEllissを放出。
見事Waiver順1位のNEに拾われたそうな。
Leonardの枠空けならAlbert-Oとかでよかったようなものを。
SF戦は、Morrowというそびえ立つ壁の陰に隠れてか、あまり悪くは見えなかったところだったしSTでは欠かせない存在になっていたはずなのにまさかVanSumerenより評価が低いとは。
Rosemanの判断ミスではなかったと信じたいところ。
そういえば、悲しい別れについて綴った次の瞬間にGreg Wardは戻ってきました。めでたしめでたし。
大敗戦の受け止めとシード争い
ここまでやられるとは、というショックはありつつ、一方でこれで世界が終わるわけじゃないと思えるのが、スケジュール関係。
特にパフォーマンスが悪かったのはDefenseだったと思っているが、寒い雨の1戦となったBUF戦でDefenseは95スナップもプレーしていた。
その対戦相手はショートバイ明けだった。
そしてCunninghamを欠いていた。
言い訳としてはこれぐらいある。
次のDALもSF同様にショートバイ明けでくるが、幸いなことにボッコボコにやられすぎたDefenseはたったの59スナップというプレー数にとどまっている。
これはちょっとありがたい。
そしてCunninghamも戻ってきそうな雲行き。
さすがにあんな体たらくにはならないでしょう。
というのが楽観的なことこの上ない読み。
Offenseは、SirianniとBrian Johnsonの創造性のなさが鉄の天井として横たわる以上、あとは選手個人のパフォーマンスでなんとかしていくほかなく、やはりキーマンはHurts。
こいつが復活というかリズムを取り戻してくれるのを待つしかない。
KC・BUFと派手な勝利を積んだせいでデカいのを狙いすぎている気配があるのでここで何とか修正していただきたく。
しかしこちらサイドにもGoedertの復帰というどでかいプラスがある。
ここにデカめの期待をもって生きることにしましょう。
SFへの敗戦によって、NFCトップシードこそまだ持ってはいるが、あと1試合負けて星数が並ぶと自動的にSFの下にいくことが確定。
それに加えてDAL戦に敗れると第5シードまで転落することになる。
というわけで大敗の翌週に天下分け目のDAL戦。
ふわふわした大勝で迎えるよりはよかった。
Sirianniよ。Offenseの創造性という意味では一切評価できないが、HCとしてチームをまとめる資質については評価できると思っている。
いいバウンスバックを期待している。
この苦すぎる敗戦も、今後どう生かされるかですべてが決まる。
願わくば、SB制覇に向けての重要な転換点だったと振り返りたいものです。
頼んだ。がんばれ。
GO BIRDS!!