いよいよ開幕。
やはりドラフト以降のオフは長かったですね。
イニシャルロスターからちょろっと出入りもありましたのでそのあたりの情報も交えつつの53ロスター紹介となります。
先に申し上げておきますが、めちゃくちゃ長いです。
書き方は去年までのものを踏襲しております。
選手の最後につけている()内の数字はサラリーキャップにおける今年度のヒット額、契約最終年の選手をわかりやすくする趣旨で現行契約における契約年度数、最後にPHI加入方法を簡単に記載しております。
キャップヒットは、今年度支払われるサラリーとは別物です。Rosemanの場合頻繁に契約再構築を実施しますので彼らの財布に入る金額は当然この額とは異なります。
そして、契約年度数ですが、Jalen Hurtsの例で言うと、2024シーズンが新5年契約の1年目ということで1/5としております。
契約に関する金額その他はOverTheCapより引用しております。
PHI加入方法についてはHurtsの場合だと2020ドラフト2巡全体53位のため20-D2-53としております。
その他略称は、UDFAはそのまま、TradeはT-相手先(A.J.の例だと22-T-TEN)、UFAはFA-前所属(Saquonの例だと24-FA-NYG)、Street FAはSFA(Burksの例だと24-SFA)、PSからの強奪はPS-前所属(Elliottの例だと17-PS-CIN)としております。
ちなみに、UFAとSFAの違いは、UFAが契約満了後のFA市場でドラフト後の月曜日までに獲得した選手、SFAはカットされた選手やドラフト以降まで売れ残っていた選手というものです。
ポジション毎に並べておりますが、ポジション内の順番はこちらで勝手につけた序列であり公式ではありません。
2023の成績はレギュラーシーズンのもののみです。
Offense
QB(3)
結局チームなんていうのはこのポジションのパフォーマンスに左右されてしまう。
そんな最重要ポジションだが、プレシーズンでは1年前同様全くプレーしなかったので仕上がりはわからないが、充実しているように見えるQB1が離脱すると終わってしまう構成になっております。
#1 Jalen Hurts(Oklahoma)6'1"(185cm)223lbs(101kg)26歳 5年目(13.6M・1/5・20-D2-53)
2023:17試合(先発17試合) 352/538 65.4% 3,858yds 23TD 15INT Rating:89.1 Sack:36
*プロボウル
大型契約を結び、自分にはその金額に見合う価値があると証明するためにもがき続けたのが2023シーズン。
肩に力が入って他人を寄せ付けず自分だけで結果を残そうという戦いは、クソスキームとの合わせ技で酷い仕上がりに終わる。
そしてリーグの全DCの共通認識として"HurtsにはBlitz入れときゃ止まる"という公式まで出来上がってしまったシーズンにおいてOC Brian Johnsonを差し置いて必要以上にOffenseに口を出すSirianniとの関係も破綻した、というのが本人たちは認めないが報道されていた内容。
そんな状況から再起を期す2024シーズンだが、最終日になるまでINTを喫しなかったキャンプではパフォーマンスのみならずコンディションも相当に良さそうで、具体的にはめちゃくちゃ走れていた。
容赦なくダメ出しをかましてくるKellen Mooreの指導の下、スキーム変更に苦戦した春からは確実に成長しているとのことなので期待は高まる。
実はあのクソOffenseの副産物というか、2022シーズン以降のHurtsはタイトウィンドウへの、いわゆる"アグレッシブスロー"と呼ばれる難しいパスの成功数が相当に多くなっている。
これはA.J.とDeVontaの2人がイカれた能力を持っていることにもよるのだが、ドラフト時に懸念されていた"正確性"のところでは長足の進歩が見られている(と、勝手に思い込んでいる)。
このHurtsとA.J.とDeVontaを使うのが、モーションとプレーアクションを駆使して"より簡単に"WRをオープンにするノウハウをお持ちのKellen Mooreである。
どうでしょう期待値は否が応でも高まりますね。
今シーズンのHurtsに載るものとしてスキーム変更の次に大きいのは、恐らくレジェンド・Jason Kelceの引退。
あのおじさんは陽気なポッドキャスターという顔だけでなく、さすがにドラ6から殿堂入り選手にまでのし上がっただけあり、めちゃくちゃ賢い。
OLルームでのStoutland先生との会話は周りからしても意味が分からないほど次元が高いもので、ブロッキングのオーディブルは時折Stoutland先生の想像すら遥かに超えてくる的確さだったとのこと。
そんなブロッキング関係を全任せにできた相棒を失ったのはQBにとってなかなかデカかろう。というのはHurts本人も認めているところ。
だが、これとてマイナスしかない話ではなく、ブロッキングへの関心を今まで以上にHurtsが持てば、苦手とするBlitzに対してもいいリアクションが出来よう。
がんばれ。
このオフには基金を立ち上げて地域のちびっ子たちへの貢献活動も積極的に取り組んで存在感は増す一方。
このキャンプでは恐らく2022シーズンを超えるぐらいに笑顔が多かった印象がある。
肩の力が抜けたということだろうか。
失敗というのは時にプレッシャーからの解放にもつながるんですかね。
誰がどうなろうがこのチームはあんたのチームだよ。
頼みます。
#16 Tanner McKee(Stanford)6'6"(198cm)231lbs(105kg)24歳 2年目(1.0M・2/4・23-D6-188)
2023:出場なし
その鈍足、そのパスの正確さ。
どこをとっても先ごろ引退したFolesの生まれ変わり。
レギュラーシーズンの出場はまだないが、2年連続のプレシーズンでの印象的な活躍に、現地ファンはこいつをQB2に認定。
大変結構である。
是非今季も出番がないことを祈る。
#7 Kenny Pickett(Pittsburgh)6'3''(191cm)220lbs(100kg)26歳 3年目(2.0M・1/2・24-T-PIT)
2023(PIT):12試合(先発12試合)201/324 62.0% 2,070yds 6TD 4INT Rating:81.4
2022ドラフト唯一の1巡指名QBは2シーズンで処分されました。
トレードでの獲得当時から微妙だなあとは思っていたが、プレシーズンでの圧巻の落第パフォーマンスにより現地支持率はたぶん1ケタ%。
地元に帰って子供のころから愛したチームに入れたというのになんとも悲しい話である。が、全部あんたが悪い。
絶対出てくるなよ。
RB(3)
2023シーズンから最も上積みがあったのがこのポジション。
待ちに待ったRB1の獲得です。
#26 Saquon Barkley(Penn State)6'0''(183cm)233lbs(106kg)27歳 7年目(3.8M・1/3・24-UFA-NYG)
2023(NYG):14試合(14先発)247回ラッシュ 962yds(Avg. 3.9yds)6TD・41レシーブ 280yds(Avg. 6.8yds)4TDレシーブ
2018ドラフト全体2位の逸材は、結局ルーキーイヤーと2022シーズンのみのプロボウル選出にとどまり、現地NYGファンとしても「いいやつなのはわかるけど物足りない」という存在だった様子。
それがFAになって彼らが心底憎んでいるPHI行きを選んだもんだからヘイトは最高潮に溜まっている。
この文脈だけで白米が進む。
あんなに酷いOLの後ろで長年走らせるなんていう仕打ちを与えといてよく憎んだりできますね。
実質2年の3年37M強の契約でPHI入り。
地元Penn Stateのスターだけにチームと地元に馴染むのは一瞬だった。
現地ファンも大歓迎。
恐らくもう全体2位指名されるRBなんていうのは二度と出てこないんでしょうね。
そんなワンマンアーミーぶりを発揮していたカレッジ時代ほどのホームランはもう打てないんだろうが、それでも万能であることには変わりなし。
たまに出てくる練習映像でもそれは窺えるところ。
D'Andre Swiftもいい選手ではあったがランパス両面での貢献となると相当なアップグレードを見込んでいる。
いやあとにかく早く見てみたい。全くワクワクが止まらない。
ケガだけなしでよろしく。
#14 Kenneth Gainwell(Memphis)5'9''(175cm)200lbs(91kg)25歳 4年目(1.1M・4/4・21-D5-150)
2023:16試合(2先発)84回ラッシュ 364yds(Avg. 4.3yds)2TD・30レシーブ 183yds(Avg. 6.1yds)0TDレシーブ
2022シーズンのプレーオフ辺りにはRB1に据えられていた時期もあったKenny君もいよいよ契約最終年。
たぶん延長はないんだろうが、プレシーズンを見ている限り走るのも上手くなっているしでそれなりに期待感はある。
このキャンプではSaquonを上回るほどにパスゲームでの対LBの上手さが目立っていたという話も出ていた。
Saquonが、というかRBという過酷なお仕事の性質上、数試合の先発はあろうて、その際に是非傷を最小限に抑える活躍をお願いしますね。
#28 Will Shipley(Clemson)5'11''(180cm)209lbs(95kg)22歳 ルーキー(1.0M・1/4・24-D4-127)
Gainwellの後任と思しきRB指名でやってきたShipley。
プレシーズンでもレシーブTDを決めるなど前評判通り器用なところを見せていた。
本職のラッシングはまだまだひ弱でバーストはともかく密集では使えないノーパワーぶり。
だがこういうのもSaquonの背中を追っていりゃ自ずと改善していくでしょう。
事実、ドラフト時の懸念事項かつキャンプでもあまり評判がよくなかったパスプロテクションについてはプレシーズンで改善が見られた。
そういうところだよ。
この調子でいい成長をお待ちしております。
スクワットしろ。
WR(5+1)
長年悩みつづけたのに、ラストピースも揃ったことでいつの間にかPHI最大の武器となっていたのがこのポジション。
#11 A.J. Brown(Mississippi)6'1''(185cm)226lbs(103kg)27歳 6年目(11.8M・3/7・22-T-TEN)
2023:17試合(17先発)158ターゲット 106レシーブ 1,456yds(Avg. 13.7yds)7TD
*プロボウル/オールプロ2ndチーム
レシーブ数でリーグ8位、レシーブydsでリーグ5位という大エースにふさわしいの成績を残した2023シーズン。
とにかく頼りになる。
特にその必殺のスラントルートの切れ味はリーグ屈指。
これをシングルカバーできるCBは地球上に存在しない。
だがスラントだけではなく、ディープでも超一流ですよ、というのを知らしめたのが2022シーズンのSteichen Offense。
そしてそれに頼りすぎてすべて崩壊したのが2023シーズンのクソOffense。
困ったときにはA.J.のタテ一発、という馬鹿の一つ覚えのようなプレーを何度も見た。
どれぐらいの割合がデザインされたもので、どれぐらいの割合がHurtsとA.J.のアドリブだったのかはわからない。
だが2022シーズンほど効果的な存在でなかったように見えたのは事実。
Kellen Mooreさんにおかれては、このとっておきの武器をいかに効果的なタイミングで抜き放つか、ということに注力されたし。
タイミングさえ間違えなければこの男はどこまでも期待に応えてくれるでしょう。
このオフにはあと3年残っていた契約を延長。契約上は32歳の2029シーズンまで、実質は2026シーズンまで今後3シーズンのPHI残留がほぼ確定。
ルーキーミニキャンプに顔を出して若手に緊張感とアドバイスを贈るなどリーダーとしても非常に高く評価されており、事実2024シーズンもキャプテンに選出されている。
2024シーズンはスキルポジションの戦力が増加したこともあり、スタッツ的には間違いなく2023より落とすことになろう。
というかそうでなければこれらの補強の意味がない。
だが相手に引導を渡すのはいつだってこの男。
ますます輝きが増すことを期待してやまない。
#6 DeVonta Smith(Alabama)6'0''(183cm)170lbs(77kg)25歳 4年目(8.1M・4/(5+3)・21-D1-10)
2023:16試合(16先発)112ターゲット 81レシーブ 1,066yds.(Avg. 13.2yds)7TD
WR不毛のフランチャイズに指名されたのにルーキーイヤーからちゃんと輝いた偉人もいよいよ4年目。
5年目オプションも含んで2年残っていた契約をさらに3年延長したので契約上は30歳となる2028シーズンまで。
Hurtsと3年間築き上げたコンビネーションはもはや阿吽の呼吸の域。であろう。
この男の素晴らしいところは、ドラフト時に懸念された耐久性の問題を余裕ではねのけているところ。
そのガリガリのフォルムが"170lbsなんていう細身で大成したWRはいない"というネガティブ要素になっていたが、結局そんな心配はなかった。
"細身"から連想されるネガティブ要素は、主に"プロの屈強なCB相手にはリリースおよび競り合いでマイナスに働く""そんな身体じゃコンタクトに耐えられずすぐにケガするであろう"という2点。
それがどうだろうか。
リリースは持ち前の、というか一級品のフットワークで全く問題にならず、コンテストキャッチも2023シーズンの41.7%という成功率はA.J.比(45.2%)でも遜色なし。
耐久性なんか3年間のプレーオフも合わせた56試合でたった1試合の欠場ときている。
はい大当たり。
彼が築いた地盤があって初めてA.J.の加入が活きたのである。
キャリアハイが、2年間で唯一A.J.不在で迎えた昨プレーオフTB戦(8レシーブ148yd)であったことも頼もしさを助長する。
A.J.もそうだが、この男も非常に万能。
Kellen Mooreにどう使われるか楽しみが尽きない。
#87 Jahan Dotson(Penn State)5'11''(180cm)184lbs(83kg)24歳 3年目(1.6M・3/4・24-T-WAS)
2023(WAS):17試合(16先発)83ターゲット 49レシーブ 518yds(Avg. 10.6yds)4TD
ラストピース。
そして上位2名負傷時における優秀な保険。
WASをあんな安値で放出された理由は未だに不明だが、PHI首脳陣および同僚たちにはしっかりインパクトを残している様子。
前にも書いたので繰り返さないが、DeVontaのミニチュアのような印象を受けているところ。
密集にも強い(2023のコンテストキャッチ勝率は33.3%。ただし2023シーズン比で1.5倍の機会があった2022シーズンは61.1%)しルートランも正確とくればSlotとして必要なものはすべて備えていると言ってよい。
2023シーズンの停滞は、WAS全体の2023シーズンをブチ壊したと言われている前OC Eric Bieniemy(現UCLAの同職で同じようなクソOffenseを晒しているご様子)に全責任があると思い込んでいいでしょう。
Kellen Mooreならたぶん大丈夫。
A.J.加入以降2年間課題であり続けたWR3がいよいよ埋まる。
2022シーズンは大きなインパクトを残したルーキーだった。
あの時を思い出すのだ。がんばれ。
#89 Johnny Wilson(Florida State)6'6''(198cm)228lbs(103kg)23歳 ルーキー(0.8M・1/4・24-D6-185)
実は一番楽しみな選手。
彼の伸びしろがこのOffenseにおける一番大きな伸びしろ。
ドロップという懸念はまだあるし、プロ相手にセパレートできるかどうかは相当に怪しいが、それなりにスムーズなフットワークとその異常なデカさで全部チャラ。
トレーニングキャンプでは中盤辺りからRed Zoneでの存在感を高めてあっさり53ロスターをロック。
プレ2で負った脳震盪も既にプロトコルをクリアした様子。
目標は2TDレシーブです。
冬にかけてこの男がプロに順応するのが楽しみでならない。
#18 Britain Covey(Utah)5'8''(173cm)173lbs(78kg)27歳 3年目(1.0M・3/3・22-UDFA)
2023:16試合 29リターン 417yds(Avg. 14.4yds)0TD 最長54yds
2023シーズンのPR417ydsはリーグトップの数字。平均の14.4ydsが同2位。
そんなリーグ屈指のPunt ReturnerになってしまわれたUDFA上りも契約最終年となる。
さすがにここまでの成績を残してしまった以上、53ロスター入りは当然。
このキャンプではPRにとどまらずWRとしても成長しているところを見せていたようで、Slot起用が増えると思われていたし、個人的にもそう思っていた。
が、やはりDotsonと比べるのはさすがにおこがましい。
一級品のPRでの活躍は従来どおりやってもらいつつ、WRでの出番を増やすということが目標になるでしょうか。
契約延長してもらえるように頑張ってください。
IR:
#82 Ainias Smith(Texas A&M)5'9''(175cm)176lbs(80kg)23歳 ルーキー(0.5M・1/4・24-D5-152)
ケガの懸念があったルーキーはその懸念そのままにプレシーズン最終戦で負傷。
IR入り。
戻ってくるとしても置き場所がないのが本音。
だがまあまずはケガを早く治しなさい。
TE(2+1)
あまりにもTE3争いが小粒だったことで結局現ロスターでは2名体制。
Week1終了後にUzomahでも呼び戻すんでしょうかね。
#88 Dallas Goedert(South Dakota State)6'5"(196cm)256lbs(116kg)29歳 7年目(9.1M・3/4・18-D2-49)
2023:14試合(14先発)83ターゲット 59レシーブ 592yds(Avg. 10.0yds)3TD
大エースTE。
困ったときにはA.J.よりGoedert。
というのが2022シーズンだったが、2023シーズンは序盤から停滞。というかターゲットにならず。
例年通りのケガもあってErtz流出によってTE1に就任して以降最低の成績で失望のシーズンを終えた。
この結果を受けて、気が早い現地メディアからは"衰えた"という声も上がっている。
契約の都合上2025シーズンまでの現行契約は全うするだろうが、それ以降は本当にわからない。
保証サラリーがゼロになる2025シーズン前に延長の動きがなければ彼ともお別れを覚悟せねばなるまい。
そんないろいろなことを証明しなければならないシーズンにはなるが、キャンプ終盤に腹斜筋を傷めてしばらくOUT。もう復帰したとのことで開幕には間に合うんだろうが、今季も数試合の欠場は計算に入れておかねばなるまい。
#81 Grant Calcaterra(SMU)6'4"(193cm)240lbs(109kg)25歳 3年目(1.0M・3/4・22-D6-198)
2023:15試合(1先発)4ターゲット 4レシーブ 39yds(Avg. 9.8yds)0TD
レシービングTEとしてドラフト指名されながらほぼ出番がなかった2年間。
キャリア9レシーブはさすがに寂しい。
まあTE使いとして定評があるKellen Mooreさんの加入により少しは目立つようになるでしょう。
という周囲の期待を、どうやら超えてきたのがキャンプ。
課題だったブロッキングも大幅に改善したとのことで、いよいよ本格化の気配。
今季終了後には契約延長のチャンスもある。ブレイクするのだ。
差し当たってはGoedert不在時に2ケタレシーブを達成してみろがんばれ。
IR:
#85 Albert Okwuegbunam Jr.(Missouri)6'5''(196cm)258lbs(117kg)26歳 5年目(0.8M・1/1・23-T-DEN)
2023:4試合(0先発)1ターゲット 0レシーブ
特にコメントもない。
2020ドラフトという全チームが痛い目を見たあのイベントで4巡指名された選手。
そしてケガに泣かされたこともあって期待通りの成績を残せずDENから放出される。
運動能力は非常に高いため期待していた2023シーズンだったが上述の通り一切働かず。
そして今シーズンはプレシーズンでも一切目立てず、キャンプ最終盤でケガ。
実に興味深い。
PSに入ったE.J. Jenkinsの53ロスターへの昇格を首を長くして待つこととしたい。
あいつこそTE3だ。
OL(9)
長年の顔が抜けてどうなるか不安なポジション。
とはいえその日に向けてはしっかり備えていたはずなのでやってもらわねば困る。
久しぶりに2枚替えとなったこのユニットの一体感が増していけば、シーズン終盤にはいいOffenseになることでしょう。
#68 LT Jordan Mailata(---)6'8''(203cm)365lbs(166kg)27歳 7年目(11.6M・3/(4+3)・18-D7-233)
2023:17試合(17先発)1,147スナップ(100%)被サック3 PFF:総合84.1(OT5位) ラン83.0 パス83.2
プロ入り以来ちょこちょこケガで抜けるというところが目に付いていたが、2023シーズンは遂に全スナップ出場を達成。
見事にHurtsの背中を守るものとしての責務を果たした。
そしてKelceという精神的支柱が抜けた2024シーズンはオフから抜けたものを意識する発言が増加。
リーダーシップという観点でも成長を見せ、キャプテンにも選出されるという充実ぶり。
PFFからの評価は高いが、残念ながらプロボウルにも選ばれなかったのはやはり知名度の問題か。
まあそんな肩書がなくても俺たちは知っている。
フットボール未経験からNFL.の先発LTにまでのし上がり、さらに安定感まで身に着けているこの男の努力を。
そしてさすがはRoseman。
そのあたりの事情はよくご存じのようで、これまでプロボウル選出もないOTではあるが、その実力をしっかり評価して22M/年というちゃんと一流としての契約で延長。
素晴らしい。
Kelce亡き後のOLを引っ張るのはあんただ。
今後はPHI OLの看板になっていくはずの男。
がんばってくれたまえ。
#69 LG Landon Dickerson(Alabama)6'6''(198cm)332lbs(151kg)25歳 4年目(6.0M・4/(4+4)・21-D2-37)
2023:16試合(16先発)1,046スナップ(98%)被サック3 PFF:総合70.0(OG16位)ラン67.8 パス77.6
天下のAlabamaから2巡でプロ入りするようなエリートは簡単にプロボウルに選ばれるという例。
2023シーズンは正直に申し上げるとあまりよくなかったはずで、その点はPFFと意見の一致を見るところ。
このトレーニングキャンプでもちょこちょこケガをして抜けていたようでやや心配。
このレベルの選手を放流するという手はやはりなく、このオフに4年84Mという額面上はOG最高額で契約を延長。
念願の芝刈り機を手に入れてはしゃいでいる様子はなかなかいい景色だった。
隣に来るJurgensを支えるためにも、Mailataとの鉄壁の左サイド構築を今後数年よろしくお願いします。
#51 C Cam Jurgens(Nebraska)6'3''(191cm)303lbs(137kg)25歳 3年目(1.9M・3/4・22-D2-51)
2023:11試合(11先発)654スナップ(89%)被サック0 PFF:総合63.0(OG29位)ラン62.9 パス55.0
偉大なる前任者の穴を少しでも埋められるか。
あのKelceがドラフト時にイチオシしたというプレーの素質を疑ったことはないが、OGとしての2023シーズンを拝見する限り、プロレベルでのパスプロテクションにはやや不満が残る。
まあ伸びしろだと捉えればいいんだが。
Hurtsの項で前述したとおりKelceはフットボールIQもずば抜けていた。
そっちも心配である。ちゃんとプロテクションのアジャストは出来るのだろうな。
足りないところは山ほどあろう。
それはよくわかる。
現時点であの殿堂入り野郎と比較してはかわいそうだというもの。
しかし何よりもまずはTush Pushを成功させるのだ。
話はそこからだよ。
それさえできれば今シーズンは及第点です。
#77 RG Mekhi Becton(Louisville)6'7''(201cm)363lbs(165kg)25歳 5年目(2.0M・1/1・24-UFA-NYJ)
2023(NYJ):16試合(16先発)987スナップ(95%)被サック12 PFF:総合53.2(OT70位)ラン56.3 パス60.7
PFFが特別辛口なわけではないだろうが、OTとしては致命的にフットワークが悪かったかつての1巡OTはちゃんとOGに移行できるのでしょうか。
そして綻びにならずに済むのでしょうか。
Offense全体のカギを握るのはこの大男。
プレシーズンの数プレーを見る限り、ランブロックは心配なさそうだがやはりプロテクションは怖い。
数プレーでも怖かった。
初戦のGBを皮切りに、結局強いチームのDTは強い。
バックアッププランはあるんだがとはいえ現時点の評価はあんたがOGでは最高だろうて、これ以降の選手は少し落ちる。
ここは目を瞑って祈るしかない。
しかしまあこれまでキャンプを通して各種映像では本当に楽しそうに見えるので今はそれだけでいいか。
ケガすんなよ。上手くなれよ。
#65 RT Lane Johnson(Oklahoma)6'6''(198cm)325lbs(147kg)34歳 12年目(15.9M・2/4・13-D1-4)
2023:16試合(16先発)981スナップ(91%)被サック3 PFF:総合80.9(OT10位) ラン78.5 パス79.5
*プロボウル/オールプロ2ndチーム
どう考えても名前でオールプロに選ばれたのが2023シーズン。
初戦からルーキーKeion White(NE)にやられてたしどうも様子がおかしかった。
ただ、たまにやれるから目立つ、というのは一流の証。
12年目を迎えるLane本人は"40歳までやる。というのは言い過ぎかもしれないが、とりあえずあと2・3年身体には問題ないだろう"との発言を先ごろしていた。
ちなみに、"あと2・3年"という発言は実はちょうど2年前、2022シーズン開幕前にも言っていたことである。
さては引退しない気だな。
大いに結構。
"あと2・3年"詐欺が未来永劫続きますように。
名前で勝てる、という勝負の世界で看過できない力を身に着ける領域まで至った数少ない男。
今季もその威圧感で相手のEDGEを消し続けてください。
#56 OG Tyler Steen(Alabama)6'6''(198cm)321lbs(146kg)24歳 2年目(1.3M・2/4・23-D3-65)
2023:11試合(1先発)71スナップ 被サック0 PFF:総合53.2 ラン64.1 パス21.9
トレーニングキャンプでRGの先発の座を確たるものにするのかと思いきや、結局ケガに泣かされてBectonにその座を譲った1年前のドラ3。
早すぎるかもしれないがこのプロジェクトにはあまり興奮しなくなってきた。
Bectonがケガする可能性は相当高いはずなので、その出番でぜひこの期待外れ感を拭い去れる活躍をお願いしますね。
#74 OT Fred Johnson(Florida)6'7''(201cm)326lbs(148kg)27歳 6年目(1.2M・2/2・23-SFA)
2023:17試合(0先発)35スナップ(3%)被サック0 PFF:総合75.0 ラン73.2 パス76.2
2023シーズン前のトレーニングキャンプで株をあげて2年契約をもらった御仁。
そのタイミングでは完璧にチームに馴染んでいたご機嫌なムードメーカー。
OTのバックアップとしては問題なく機能するレベルのはずで、左右こなせるのもポイント高い。
若干ランブロックに課題があるが、控えにそこまでの大きな期待は懸けまい。
出番がこないことを祈るが、もし来たらちゃんとこなしてください。
#79 OG Trevor Keegan(Michigan)6'5''(196cm)306lbs(139kg)24歳 ルーキー(0.9M・1/4・24-D5-172)
このドラフトにおける5巡ルーキーはプレシーズンで誰よりもプレーした鉄人。
主にLGでの出場だったが、かなり良く映ったので期待値は高まる一方。
現OLでの不安要素であるRGに有事が発生して、BectonとSteenが共倒れにでもなって彼がRGの先発にハマる、というのが個人的な2024シーズンへの期待。
ランブロックのレベルは相当高い。
あとはプロテクションだけだが横がLaneなら大丈夫だろう。
と、勝手にRGの先発候補ととらえてしまっているのだがさてどう転ぶでしょうか。
出番は来ない方がいいが、来たら来たで活躍が楽しみな若手がいるというのはとても良い。
#72 OT Darian Kinnard(Kentucky)6'5''(196cm)322lbs(146kg)24歳 2年目(1.0M・3/4・24-SFA)
2023:出場なし
現ロスターで唯一2つのSBリングを持つ男。
2022ドラフトでKCに指名されて、ルーキーイヤーは1試合しかもSTのみの出場で、ほぼインアクティブとして過ごすもSB制覇。
2回目の昨シーズンはPSにいたのでたぶんちょっとしょぼいリングをいただいているはず。とはいえまたもSB制覇。
その後カットされ、この2月にPHI入り。
OLをあまり指名できなかったドラフト後にRosemanが名を挙げていた気がするぐらいに期待値は高かった様子。
サイズ的にはOGが適任に見えるが、プレシーズンではRTを一貫してプレー。
安定したプレーぶりを見せて見事53ロスター入りを果たす。
彼には恐らく勝利の女神が憑りついているはずなので手放してはならない。
これで今季仮にSB制覇となれば、この男とは終身契約を結ぶがよかろう。
Defense
DT(6)
今オフに引退したKelceとFletchだが、Jurgens指名など前者についての準備はそれなりにやっていた印象があるのであまり心配はしていないが、後者については非常に大きな不安が残る。
確かに2年連続1巡指名を使うという尋常ならざる労力を使って整備には尽くしてきたはずなんだが、対戦相手が真っ先にマークする大物が抜けるというのはやはり不安でしかない。
それほどまでにFletchの10年間は偉大だったということでしょうな。
今シーズン観戦しながら、"ああFletchは偉大だったなあ"と思い知らされるシーンがどうか少なくありますように。
#98 Jalen Carter(Georgia)6'3''(191cm)314lbs(142kg)23歳 2年目(5.0M・2/4・23-D1-9)
2023:16試合(1先発)33タックル(20ソロ)8TFL 6.0サック 2FF
今シーズンのDefenseの成否を握る男。
今シーズンどころか今後10年間が彼の肩にかかっていると言って過言ではない。
昨シーズン後半の停滞だが、どうも"対戦相手がダブルチームする対象をFletchからCarterに替えた"ことによるものだという見方が一部である様子。
確かにコンディショニングの問題だけでは説明がつかないほどの消え方だった。
この点が今シーズンのCarterに関する最大の不安。
もしこれをクリアできないとなると、Aaron Donaldへの道どころかFletchの後継者としても失格ということになる。
とはいえキャンプでも大暴れしていたようだし、プレシーズンの動きも悪くなかったはず。まあスナップ数が少なすぎてあまりわからなかったが。
そういえばFangioの特徴として、DTのローテーションをさほど頻繁に行わないとのこと。
そういう意味では2023シーズンにFletchが担った684のスナップの大半はCarterの肩に載ることになるのであろう。Carterさんにおかれてはほぼ100%の出場をお願いしたい。
ドラフト時の素質だけでいうとFletchを遥かに上回る逸材。
どうか花開きますように。
#90 Jordan Davis(Georgia)6'6''(198cm)336lbs(152kg)24歳 3年目(4.6M・3/4・22-D1-13)
2023:17試合(17先発)45タックル(18ソロ)2TFL 2.5サック 1FF 1PD
あっという間に来オフには5年目オプションの行使如何を決めなければならない3年目の元ドラ1。
この2年間期待値を超えたことはないが、それに迫ったのが2023シーズンの序盤だった。
あの勢いを持続できれば。
そのカギはコンディショニングにある、とは自らの弁。
そして実際に減量には成功してキャンプにあらわれていた。
ここまではよかった。問題は、その後のプレシーズン初戦の最初のプレーでいきなり押し込まれてCarterの邪魔をしてビッグゲインを誘発してしまったプレー。
コンディショニングは大事なんだが痩せて弱くなれとは言っていないのだよ。
こいつがこのままなら対戦相手は安心してCarterだけをダブルチームで見ていたら良くなってしまうという点でもあのプレーはすごく嫌な光景だった。
どうか杞憂であってほしい。
なんだかどうも全幅の信頼を置けずにここまで来てしまった感はあるが、今後どれだけ稼げるかは今季の活躍次第。
人生を懸けて大暴れするのだ。
性格はいいし好きな選手ではあるのでどうか頑張って期待値を超えてきてくださいませ。
#93 Milton Williams(Louisiana Tech)6'3''(191cm)290lbs(132kg)25歳 4年目(3.4M・4/4・21-D3-73)
2023:16試合(10先発)42タックル(21ソロ)3TFL 0.5サック 1FF 1PD
大ブレイクを願ってやまないまま4年目を迎える。
素質は絶品だし徐々に出番を増やして良くなりつつはあるんだろうがもうひと皮剥けきらない印象があるなんとももどかしいMilton。
とはいえ不満はあまりない。
ケガもしないし良いローテーション要員にはなってくれている。
ただこちらの夢が大きすぎただけ。
だってドラフト前の身体能力の比較対象は常にAaron Donaldだった選手だから。
とはいえこのキャンプではまた一段と成長したという話も聞こえてきている。
遠慮することはない。
Carterの相棒になるのは君でもいいんだよMilton。
とことんやって、ぜひシーズン中に契約延長を決めてください。
目標はキャリアハイになる5サックでよろしく。
#97 Moro Ojomo(Texas)6'3''(191cm)292lbs(132kg)23歳 2年目(0.9M・2/4・23-D7-249)
2023:8試合(0先発)3タックル(2ソロ)
1年前の7巡指名選手からブレイクの気配が濃厚に漂う。
ルーキーイヤーには小柄ながらいいランストッパーだと思っていたがこのプレシーズンではなにやら破壊的な強さまで身にまとっていたのがとても心強く思えた。
課題がパスラッシュなのはもちろんだが、Box内が軽いFangio DefenseにおけるDTのランストップ能力は非常に重要。
楽しみな存在である。
#59 Thomas Booker IV(Stanford)6'3''(191cm)301lbs(137kg)24歳 2年目(0.9M・3/4・23-SFA)
2023:出場なし
2023シーズンをほぼPSで過ごした男。
2022ドラフトの5巡指名だけあって、この体重で40ydを4.94で走るなど運動能力は高い。
Fangioだったかが褒めていたのはフットボールIQの高さ。
やはりStanfordを出る奴はそのへんもできるのか。
プレシーズンではDT若手衆のなかでもいい目立ち方をしていたはずで、直近でカットされたのがタイプが被るTuipulotuだったことからもやはりあのパフォーマンス通りの評価になっていたということにひと安心。
本人もロスターに残れたことをすごく喜んでいた。
がんばってほしい。
彼にはJordan Davisのブリーザーという重要なミッションが待っている。
Davisが下がった途端にランが止まらない、なんてことはやめてくださいね。
#94 Byron Young(Alabama)6'3''(191cm)292lbs(132kg)23歳 2年目(1.0M・2/4・24-SFA)
2023(LV):6試合(0先発)4タックル(4ソロ)
イニシャルロスター確定後の謎のタイミングでLVからカットされいたのを拾った形。
まだ見ていないので何とも言えないが、Alabama時代には少し欲しかった記憶がある。
結構パスラッシュのテクニックも豊富だったような気がするが、さてどうなんでしょう。
見てからのお楽しみですな。
EDGE(6)
絶えず手入れはしているはずなのにプレシーズンではなにも見せてくれなかった不安まみれのユニット。
#0 Bryce Huff(Memphis)6'3"(191cm)255lbs(116kg)26歳 5年目(4.4M・1/3・24-UFA-NYJ)
2023(NYJ):17試合(0先発)29タックル(19ソロ)10TFL 10.0サック 1PD
今オフのFA加入で一番大枚をはたいた大物。
とはいえFangioからはキャンプ入り時点で"今日開幕ならまだフルタイムとしてはやっていけない"と評された程度にパスラッシュに偏った能力の持ち主。
だがプレシーズンで見る限りではランストップ方面にも結構成長していたのが印象的。
問題は、だから彼のランストップ能力ではなく、EDGEから本職のパスラッシュがあまりにもかかっていなかったことにある。
大丈夫なんだろうな。
とはいえスナップ数も多くなく、パス自体も少なかったので現時点でさほど心配するほどでもない。
こればっかりは蓋を開けてみるしかない。
2022・2023シーズンのパスラッシュの切れ味は本物としか言いようがないので慣れれば何とかなるんでしょう。
そう思わないとやってられない。
頼んだぞ。
#19 Josh Sweat(Florida State)6'5''(196cm)265lbs(120kg)27歳 7年目(8.0M・3/3・18-D4-130)
2023:17試合(17先発)43タックル(30ソロ)7TFL 6.5サック 1PD 2FF
我らが大エース。
Reddickといういい相方がいたというのは差し引いても11サックと非常にいい働きをした2022シーズンから一転して大不調に陥った2023シーズン。
まあSweatが悪いわけではなく運用の問題なんだろうとは思っているが、とはいえ本当にあのフォームに戻れるのかどうかといううっすらした不安は残る。
Rosemanにしても今オフには最終年の契約にちょっと保証額をつけてあげる程度の調整しかしなかった。
2022シーズンの調子なら延長してほしかったのに。
ということでもしかしたらPHIで拝めるのも最終年になるかもしれない。認めたくはないが、ドラフトを見ているとそうとしか思えない。心配のしすぎであってください。
ランパス両面での貢献という意味ではReddickよりも代えがたい存在だった気がしているSweatさんなので、まだ契約延長の望みは捨てない。
一日も早く2022シーズンの切れ味を思い出して契約延長を引き出すのだ。
#55 Brandon Graham(Michigan)6'2''(188cm)265lbs(120kg)36歳 15年目(8.2M・1/1・10-D1-13)
2023:17試合(0先発)16タックル(11ソロ)4TFL 3.0サック 1PD
我らがマスコット。
エンドレストラッシュトーカー。
マッチアップしない相手のDTをコイントスで煽るなんて朝飯前。
Fletchに怒られるまでしゃべるのをやめないといういつもの映像を見ながら、彼がいないチームの想像がつかな過ぎて泣きそうになってしまった。
LMFAO i forgot about this video 😂😂😂 BG and Fletch 💚🦅😂 pic.twitter.com/TNRQvyL3bq
— Sidelines - Eagles 🦅🏈 (@SSN_Eagles) 2023年1月24日
どうか引退なんて撤回してください。
みんないなくなるなんて耐えられない。
Some BG to brighten up this rainy day@DraftKings | #FlyEaglesFly pic.twitter.com/GBNhXmItMO
— Philadelphia Eagles (@Eagles) 2023年9月18日
パフォーマンス的にはまだまだ十分やれるはず。
なにせ昨プレーオフTB戦ではPass Rush Win%でチームトップの26.7%という数字を残している。
まだまだやれるはずだが、まあ家族のこともあるし健康なうちに、ということでしょうな。
確かRosemanがGMになって最初のピックだったはず。
元1巡の、元バスト。
あまり実績を残せていないなかでの最初の契約延長の際もも思いっきり叩かれていたはずだが、よくここまで生き残った。
ルーキーたちとも分け隔てなく接する大ベテラン。
Jake Elliottだったかが良いことを言っていた。曰く、"BGは常に笑顔で明るくて情熱に満ち溢れている。Philadelphiaの街を体現する存在だよ"
ラストイヤー。
そのプレーと一挙手一投足を目に焼き付けておきたい。
どうかいいシーズンになりますように。
Even BG's trash talk ages like fine wine pic.twitter.com/fOpWAwxfdK
— Philadelphia Eagles (@Eagles) 2024年9月3日
#3 Nolan Smith Jr.(Georgia)6'2''(188cm)238lbs(108kg)23歳 2年目(2.7M・2/4・2023-D1-30)
2023:17試合(0先発)18タックル(10ソロ)1TFL 1.0サック
元高校トップリクルートの苦闘は続く。
2年目を迎えて多少はバルクアップした姿でキャンプに現れてこちらの期待値を爆上げしておきながら、プレシーズンではあまり振るわず。
特に先方がロスターカットレベルの選手を出していたプレシーズン最終戦に"準備のためにプレーしたい"と志願してまで出場しておいて全く目立てなかったことが不安という火に油を注いだ形。
現地では"NolanはかつてのBGだ"という言説も出ている。
そりゃ単なるバストじゃないか。
いいやつなのは知っている。
いいリーダーなのも。だからこそ結果を出しておくれ。
#58 Jalyx Hunt(Houston Christian)6'3''(191cm)252lbs(114kg)23歳 ルーキー(1.0M・1/4・24-D3-94)
ドラ3ルーキー。
時間がかかる素材だと思っていたところ、プレシーズンではNolanより良いのではないかというパフォーマンスを見せてくれた。
君こそが希望だよ。
とはいえそんなに簡単に成績を残せるポジションではない。
1年目は温かく見守ることにしよう。
目標は2023シーズンのNolanを超える2サックでよろしく。
#48 Patrick Johnson(Tulane)6'2''(188cm)248lbs(112kg)26歳 4年目(1.1M・4/4・21-D7-234)
2023:15試合(0先発)7タックル(5ソロ)
STエースとして確固たる地位を築いたPatrickもいよいよ最終年。
このキャンプは最初から評判が良かった印象で、プレシーズンでもクラッチな局面でストリップサックをあげていたのは記憶に新しい。
彼がDefenseでも貢献できるようになればローテーションがより軽くなってみんなハッピーになるはず。
がんばってください。
Off-Ball LB(6)
なんだろう長年の弱みだったポジションだが、今シーズンに関しては期待していいかもしれない。
なにせ目利きをしたのがLB育成に定評がありすぎるFangioさんだから。
そしてここをこんなに切れずに6人も残しちゃったRosemanも気持ちもよくわかる。
#45 Devin White(LSU)6'0''(183cm)237lbs(108kg)26歳 6年目(1.7M・1/1・24-UFA-TB)
2023(TB):14試合(13先発)83タックル(49ソロ)5TFL 2.5サック 2INT 6PD
恐らくFangio肝煎りでの獲得であろう、守備範囲が抜群に広いLB。
ただ、プレーは速いがプレーリードが的確とは言えないので残念ながら期待値ほどいい結果を残せなかった。というのが2023シーズンまでの彼。
それがFangioさんの指導でどう変わるのか。
プレシーズンで見た限りでは、どうもリアクションが速すぎてその裏を簡単にとられそうだったのは大丈夫なのか。
急激にパフォーマンスを落とした2023シーズンは契約のことに頭を持っていかれていたようだが、PHIではセカンドチャンスをモノにしてキャリアを建て直す気満々。
その意気やよし。
あまり深く考えずに思い切り動き回っていただければそれでよろしい。
と思ったら初戦からいきなり欠場ですって。かぐわしくていいですねえ。
#17 Nakobe Dean(Georgia)5'11''(180cm)231lbs(105kg)23歳 3年目(1.4M・3/4・22-D3-83)
2023:5試合(4先発)30タックル(22ソロ)2TFL 0.5サック
Whiteの相方となると、求められるのはLavonte Davidのように全体のバランスを取ること。
それが出来そうなのは現時点ではDeanだけのように見受けられるので彼をLB2とした。
ケガに泣かされた2023シーズンだったが、このプレシーズンでは全体的にかなり良くなっているように見えた。
この調子でいけば働かなかった2年分も取り戻してお釣りがくるかもしれない。
プレーリードもそんなに悪くない印象なので、課題はパスカバー。
小兵LBコンビとしてがんばってください。
#53 Zack Baun(Wisconsin)6'3''(191cm)225lbs(102kg)27歳 5年目(1.6M・1/1・24-UFA-NO)
2023(NO):17試合(6先発)30タックル(20ソロ)4TFL 2.0サック 1INT 2PD
ドラフト時にはパスラッシュの能力が評価されていた気がするのにNOではOff-Ball LBとして主に起用されて結果を出せず、最終年にパスラッシュの仕事を増やされてちょっと開花。
した選手をなぜかまたOff-Ball LBとして起用しようという試み。
謎でしかないが、Fangioは彼のOff-Ball LBとしての能力を高く評価しているようで、EDGEラッシャーとして練習していたという話は一切聞かない。
プレシーズン終盤まではWhiteとコンビを組んで先発として処遇されていたが、最終盤になってDeanと序列が入れ替わったような話もあった。
やはりどうもプレーリードが若干遅くて粗い気がするのは気にし過ぎなのだろうか。
さて開幕戦はどの組合せになるのでしょう。
ちなみに、BaunはプレースタイルがあまりにもWhiteと似ているのでこの2人を並べちゃうと攻撃性は高そうな反面、裏ががら空きになる博打のようなDefenseになる気がするのが引っかかるところ。
ハマると面白そうなのは認めるが、どう転ぶかはちょっと怖いというのが本音です。
#54 Jeremiah Trotter Jr.(Clemson)6'0''(183cm)225lbs(102kg)21歳 ルーキー(0.9M・1/4・24-D5-155)
PHI入りを約束された男。
"全ルーキーのなかで実家からトレーニングキャンプに通う唯一の男"という称号を父から授かっていた。
そんなTrott Jr.だが、プレシーズンの3試合を通じて確実に成長しているところは見せてくれた気がする。
やはり運動能力の天井がどこにあるのかが怖い部分として残るが、それでも現状明確に"ダメ"というシーンは見えなかった。
プロのプレースピードに慣れればこれからどんどん良くなっていくんでしょう。
STでも頑張っているのでまずはそこから出番を増やしていってください。
全然関係ないが、Trott父がFangioに挨拶しながら"あんたを見てるとJim Johnsonを思い出すよ"という話をしてるの、なんだか泣きそうになりました。
#57 Ben VanSumeren(Michigan State)6'2''(188cm)231lbs(105kg)24歳 2年目(0.9M・2/2・23-UDFA)
2023:9試合(1先発)13タックル(4ソロ)
なんでUDFA2年目なのに契約年数が今年度までなんだろうか。普通は3年じゃないのか。
というのは一旦措くとして。
Next TJ Edwardsと目されるUDFA上りのスターター候補が彼。
2023シーズンの悲惨なケガ人の状況の中で唯一先発したNYG戦ではいいプレーも線の細さも同時に見えた気がしたが、それから数ヶ月経って迎えたこのプレシーズンではただただえげつないプレースピードだけが目に付いた。
こんなもんウェイバーに流したら即拾われるだろうて、53ロスターに入れたのは正解。
カレッジ時代から運動能力の高さには定評があったが、当時の映像を見てもLBとしては相当発展途上に見えたのがたった1年でここまで来るのか。
とにかくシーズン序盤に彼に出番を与えてあげてほしい。
STでもかなり貢献できるとは聞いているがLBとしての出番をあげてほしい。
理想的には、来季開幕はVanSumerenと誰か、というコンビで迎えたいのでそのためにも。
それほどまでに惚れ込んでしまっております。
#42 Oren Burks(Vanderbilt)6'3''(191cm)233lbs(106kg)29歳 7年目(1.1M・1/1・24-UFA-SF)
2023(SF):15試合(5先発)46タックル(29ソロ)3TFL 1.0サック 1INT 1PD 1FR
有能なSTerだと聞いていたが、ようやく出てきたプレシーズン最終戦を見ているとLBとしてもそれなりに出来そうな印象を受けた。
ロスター枠との兼ね合いにはなろうが、いてくれると有事の際にとても助かりそうではある。
CB(6)
DB陣の質量がともに不足したというのが2023シーズンの戦力構成的な反省点。
Rosemanはあのシーズンを受けて"ここを強化することが最大のミッションだった。あんなことはもう繰り返さない"という強い決意でオフシーズンを迎えたとのこと。
そしてその結果が以下。
どうだろうか。パスラッシュがかからなくたってなんとかなりそうではないでしょうか。
#2 Slay(Mississippi State)6'0''(183cm)190lbs(86kg)33歳 12年目(10.7M・2/3・20-T-DET)
2023:12試合(12先発)57タックル(48ソロ)1TFL 2INT(1TD)14PD
我らがアニキ。
とうとう今シーズンから公式も"Slay"としか表記しなくなったのでそれに倣うこととする。
昨シーズンは膝のケガの影響でシーズン後半のパフォーマンスをだいぶ落とした印象があったが、そのケガも手術の予後は非常に順調に推移しているとのことで春からかなりご機嫌。
33歳にはなっているが、"膝の調子がよくなってもう一度20代が来たようだ。あいつらにはまだまだ負けん"と若手DB陣に対しても対抗心を燃やしている様子。
一方でDETでの若手時代に受けた数々のベテランたちからの指導が自分を形作ってくれたことをしっかり自覚しているこの男は、その恩を返すべく、若手への指導は非常に熱心。
プレ初戦でINTできそうなボールを落球したQuinyonとRingoに"あれを捕るのと捕らないのとでは金が全然違う"とプロとして生きていく矜持をしっかり叩き込んでいたのが印象的である。
そして当然のキャプテン選出。
そんなSlayだが、こればっかりはシーズンがどう展開するかにもよるのだが、現行契約が切れる2025シーズンには引退している可能性が濃厚な口ぶり。
もしかしたらBG同様に今シーズンが最後になるかもしれない。
やはり技術の引き出しの豊富さはずば抜けており、動きももはや達人のそれ。
まだその芸術のようなプレーを見ていたい気持ちは強いし、リーダーとしても得難い才能ではあるが、彼に関してもこれからの一挙手一投足をしっかり脳裏に焼き付けていきたい所存です。
いいシーズンにしてくれ。
#22 Kelee Ringo(Georgia)6'2''(188cm)207lbs(94kg)22歳 2年目(1.1M・2/4・23-D4-105)
2023:17試合(4先発)21タックル(17ソロ)1.0サック 1INT 2PD
キャンプを通じてCB陣はひたすらに"Slayの反対側を巡る競争"をしていたわけだが、どうも勝者はRingoな気配。
ということで現時点では彼をCB2扱いしておきます。
カレッジ時代から身体能力は突出していたが、技術的には結構粗いと見られて2023ドラフトでは4巡までスリップ。
それが1年の経験を経て見違えるほど洗練された動きをするようになっていたのがこのプレシーズンでの大きな驚き。
本人は、"考えすぎるとプレーが遅くなることがわかってきたので、今はシンプルに考えて速くプレーすることを心掛けている"とキャンプ序盤に語っていた。
それだけでこんなに変わるもんかね。
球際のところにもう少し改善の余地はあろうが、胸を張って先発CBを任せられるところまで来たのではないでしょうか。
なにせ毎日マッチアップしていたのがA.J.やDeVontaのわけですから。
今シーズンはDefense側に楽しみな選手が多くなっている感触だが、その中でも1・2を争う楽しみな存在です。
#27 Quinyon Mitchell(Toledo)6'0''(183cm)193lbs(88kg)23歳 ルーキー(2.7M・1/4・24-D1-22)
我らの未来。
プレ初戦で出てくるなりいきなりド安定。
2戦目も目立ったミスはなし。
ドラフトで不安視されていたマンカバレッジについてもA.J.とDeVontaに磨かれた日々が活きたのか懸念らしいものは見当たらず。
そしてフィジカルもタックルも強い。
完璧だよ。
寡黙で真摯な人柄も考慮するとあと10年を託すにふさわしい素材。
当面はSlot起用がメインになるはず。ルーキーイヤーですからそれなりに苦労することもあるんでしょうが彼について心配はない。
むしろワクワクしている。
こいつが見たいんじゃ早く開幕しろ。
#34 Isaiah Rodgers(Massachusetts)5'10''(178cm)170lbs(77kg)26歳 4年目(1.1M・4/4・23-SFA)
2023:プレーなし
賭博により無期限出場停止処分を食らってINDをカットされたところをRosemanが拾ってきた男。
めでたく出場停止処分が明けたこのキャンプからは空白の1年間を取り戻すかのように躍動。
Slayの相方として練習では相当な量の1stチームでのスナップを積んでいた。
だが微妙に実戦ではクッションが大きすぎたり一歩が遅かったりとRingo比でちょっと落ちるように映っていたところ、プレシーズン最終戦後の練習で手を傷めたとのことでどうやら序列を落としたという報道が入っていた。
そのスピードを活かしてリターンゲームでも活躍を見込まれる男。
その満ち溢れているやる気を使わない手はない。
CB2として見るにはやや不安があるが、STを中心にいっぱい出番がもらえるといいですね。
#33 Cooper DeJean(Iowa)6'0''(183cm)198lbs(90kg)21歳 ルーキー(1.7M・1/4・24-D2-40)
ドラ1としてはどうしても回避してほしかったバーサタイルDB。
キャンプイン直前に負ったハムストリングのケガでキャンプの大半を休んだが、プレシーズン最終戦前にようやく復帰。
たっぷり出番をもらったその試合、序盤は酷いものだったが徐々に慣れていっている様子には心強さを感じた。
ただ、Fangioに言わせると"まだ準備不足"とのことなので開幕即出番が回ってくることはなさそう。
どう育てるかはまだわからないが、個人的には"あらゆる役割をこなせるNCB"というところがFangioにとっても本人にとっても一番いい使い方使われ方ではないかと思っているところ。
外CBのどっちかに何かが起こり、Quinyonが外CBに移ってDeJeanがNCBに入るシーンが一度でも見られれば将来に対する妄想も膨らむというもの。
もちろんSlayにもRingoにもケガはしてほしくないが。
とはいえまだ動きに硬さがみられる気がしたので技術的な伸びしろはたっぷりあるはず。
Slayという一流のお手本がいる間に盗めるものはたっぷり盗むのだ。
いい勉強をしてください。
#23 Eli Ricks(Alabama)6'2''(188cm)188lbs(85kg)22歳 2年目(0.9M・2/3・23-UDFA)
2023:16試合(0先発)19タックル(13ソロ)1TFL 3PD
UDFAルーキーながら事故によって結構な出番がもらえた2023シーズン。
ただ、ドラフト上位でのCB指名によりこのキャンプでは極端に情報が出てこなくなっていた。
プレシーズンでは特に悪目立ちすることなく過ごしていたが、やはりカバレッジの素質はそれなりに評価されたか、STエースとなっていたJosh Jobeを追い落としてのロスター入り。
俊敏性という点で、一流のSlotたちについていくのは難しいというのが分かった2023シーズンだったのでたぶん主戦場は外CBになるはず。
RicksがCBとして出てくるとなるとデプス上位が悲惨な状況になっていることと同義なのでまずはSTで出番が増えるようにがんばってください。
S(4+1+1)
どうにも層が薄いというのが現地ファンのこのポジションに対する見方。
だが本当にそうなのだろうか。
個人的にはあのボールホークが帰ってきた時点で結構いい陣容が揃っていると思っているところ。
#8 C.J. Gardner-Johnson(Florida)5'11''(180cm)210lbs(95kg)26歳 5年目(2.7M・1/3・24-UFA-DET)
2023(DET):3試合(2先発)17タックル(16ソロ)1INT 3PD
2022シーズンのチームINT王が帰ってきた。
S転向初年度にして6INTを積み重ねてFA市場に殴り込みをかけるも期待していた評価はもらえず。
DETで心機一転がんばろうと思った矢先に大胸筋断裂の大ケガでチームの躍進の陰でほぼ戦力にはなれず。
しかしPHIに帰ってきた途端にあの頃のようにとても明るくプレーしてらっしゃる。
いるだけでその場が明るくなる陽性の人間というのはいるもんですな。
なによりでございます。
プレシーズンではプレーしていなかったがサイドラインで若手の活躍を(たぶん天然で)めちゃくちゃ盛り上げているところも見たし、ベテランとしての自覚でも芽生えたか。
あとあんたのやるべきことは1つ。
James Bradberryさんを元気にさせることだよ。
これはあんたにしかできないんだからな。頼んだ。
プレーで言うべきことは特にない。
いっぱいボールを獲ってきてください。そしてケガしないでください。
2024シーズンも頼みます。
#32 Reed Blankenship(Middle Tennessee State)6'1''(185cm)203lbs(92kg)25歳 3年目(1.4M・3/(3+1))
2023:15試合(15先発)113タックル(79ソロ)2TFL 3INT 11PD 1FR
UDFA3年目にして1年の契約延長を獲得。
2023シーズン前のキャンプから先発をロックして以降、実力は疑うべくもない。
あとは健康でやってもらえればそれでよろしい。
DB陣を束ねるボーカルリーダーでもあるようなのでますますの飛躍を期待してる。
#29 Avonte Maddox(Pittsburgh)5'9''(175cm)184lbs(83kg)28歳 7年目(1.6M・1/1・18-D4-125)
2023:4試合(2先発)12タックル(8ソロ)1TFL 2PD 1FF
ケガに泣かされた2022・2023シーズンを経てキャップの問題でカットされたのちの再契約でチームに復帰。
このキャンプでは長らく本職としていたNCBを離れてSとしてのプレー数が増加。
元より小さいくせにタックルは強いし対ランブロックも厭わずに突っ込んでいけるところがあるのでこの転向はスムーズに進みそうな予感。
プレシーズンでも特にあげつらうべきミスはなかったと記憶している。
QuinyonやDeJeanなどの経験を積ませたい若手が多い以上あまり出番はないだろうが、こういった汎用性が高いベテランが控えていてくれるのは心強い。安いし。
#36 Tristin McCollum(Sam Houston State)6'3''(191cm)195lbs(88kg)25歳 3年目(0.9M・1/2・23-SFA)
2023:3試合(0先発)6タックル(4ソロ)
リーグの規定上は「1年目」という扱いになる3年目。
TBで活躍中のCB Zyon McCollumの双子の兄弟。どっちが兄かは知らん。
それこそ昨プレーオフTB戦で多くの出番をもらっていたことで2024シーズンへの期待値を膨らませてくれた男。
そしてこのプレシーズンではその期待が幻でなかったことを証明してくれた。
あの思い切りの良さと守備範囲の広さ。
とてもよろしい。
足りないのは経験だけだと思われるが、どうせCJGJはちょいちょいケガするのでそのときにMaddoxより先に出るのだ。
個人的にはかなり楽しみにしている若手。
PUP(Physically Unable to Perform):
#21 Sydney Brown(Illinois)5'10''(178cm)211lbs(96kg)24歳 2年目(1.3M・2/4・23-D3-66)
2023:14試合(6先発)45タックル(32ソロ)1TFL 1INT(1TD)3PD 1FF
Rosemanが珍しく上位指名したSは、確かに1年目の時点では先発にするには不安定なところこそあったが、徐々にではあるが適応していきかけていた印象がある。
PUPからの復帰はWeek6あたりを狙っているとのことなので10月半ばかそれ以降。
ACL断裂明けのシーズンで即活躍する例などあまり見たことはないが、さて彼はどっちに転ぶでしょうか。
少なくとも2023シーズンのようにいきなりSlotに回されるようなことはないでしょうから無理のない範囲で出番が増えていけばいいですね。
このケガは、復帰途上で別の大ケガをもらいがちな印象がある。
勝負は2025シーズン以降と思っておくのでどうか慎重に進めてください。
IR:
#24 James Bradberry IV(Samford)6'1''(185cm)210lbs(95kg)31歳 9年目(4.3M・1/3・22-SFA)
2023:16試合(16先発)54タックル(39ソロ)1INT 13PD 1FR
2023シーズンにだいぶ調子を落としてPHI現地ファンから親の仇かのように嫌われてしまったBradberryさんは8週ぐらいかかるという脚のケガでIR入り。
だが個人的にはあの2022シーズンの輝きがまだ忘れられない。
どうか復活しておくれ。
Sとしては悪くない部分も見せてくれていた気がするという甘めの判定を下しているのでまだ希望は消さないで待ちたい。
ST
K #4 Jake Elliott(Memphis)5'9''(175cm)167lbs(76kg)29歳 8年目(4.6M・5/(5+4)・17-PS-CIN)
2023:17試合 FG:30/32(93.8%)最長61yd XP:45/46(97.8%)
*オールプロ2ndチーム
完璧なK。
4Q終盤やOTでの決勝FGや同点FGもあった2023シーズンだがここは完璧。
FG成功率が74%を切った2020シーズンとは一体なんだったのか
93.8%はキャリアハイ。
そりゃKとしてリーグ最高額(タイ)での契約延長も妥当と言わざるを得ない。
そしてこのチームで誰もが認める一番運動神経がいいのもこの男。
まだ29歳か。あと10年はイケるな。
プレシーズンでは珍しく外してくれていたがあそこで毒を出したおかげでレギュラーシーズンでは外さないという算段ですね。
よくわかります。
今シーズンもよろしくお願いします。
P #10 Braden Mann(Texas A&M)5'11''(180cm)198lbs(90kg)26歳 5年目(1.3M・1/2・24-SFA)
2023:44回 Avg. 49.8yds NET Avg. 43.8yds 最長63yds
苦しかったP探しの旅の終着点。
1シーズンを終えて2年契約を結び2025シーズンまでの確保が決定。
豪脚というほどではないが、高い軌道とそれなりの精度のコントロールでお届けするタイプ。
プレシーズンでも順調に仕上がっている様子がうかがえた。
しかしNYJ時代の"結構シャンクしはる"という噂とは全く違うな。
なにがあったのか。もしくはなにかを隠しているのか。
いずれにしても、期待しているのは2023シーズンの焼き直しです。
あれで結構なのです。
どうぞよろしくお願いします。
LS #49 Rick Lovato(Old Dominion)6'2''(188cm)249lbs(113kg)31歳 8年目(1.0M・1/1・16-SFA)
2023:17試合 3タックル(2ソロ)1FF
数少なくなったSB戦士のうちの1人。
それだけでなくLovatoさんは気合いが入っているのでPunt Coverも本気。
ということでキャリア初となるFFを記録したシーズンでしたね。
特に不満を感じたこともない。
契約は今シーズンで切れるようだがまだしばらく囲ったらいいのではないでしょうかね。
Elliottと一緒に引退してもらう感じでよろしくお願いします。
コーチ陣
2024シーズンに入るにあたって、それなりに冷静でいられるのはひとえにここが充実したことに尽きる。
OCもDCも交代したとはいえ新任者はいずれも百戦錬磨。
その実績を見る限りは問題ないでしょう。
ではまず唯一問題がありそうなところから。
HC Nick Sirianni(Mount Union)43歳 4年目
1人の人間に対して1年前とは抱く感情がまるで違うという珍しい例。
1年前とは打って変わって両Coordinator選びの権限はこの男に与えられなかったというのが現地記者たちによる報道。
というわけでSB進出からたった1シーズンで崖っぷちでございます。
なんとも世知辛いリーグですこと。
Offense畑だけに、かつてFrank Reichの下でOCを務めた経験もあるだけに、Offenseにやたら口出しをするがそれがとんと的を外しているというHC。
今季はQBルームに入り浸るのをやめてその他のポジションルームにも等しく顔を出すようにしているようで、そのあたりは成長しているようにも見える。
QBルームから距離を取ったことで、逆にHurtsとの関係は改善したという。
まあキャンプではそんな風にも見えた。
とにかくこの男に求めたいのは自己制御。
アツくなるのは好きにしたらいいが、HCが試合中の激情に流されるというのはなんともいただけない。
本人も1つ1つの審判の裁定に都度逆上していたことを反省しているようなのであんなみっともないものを見せないように。
ああいう感情には出しどころというものがある。
そこの見極めも含めて冷静に頼む。
ただベテラン陣の人心掌握は完璧なままなようでそのあたりはさすが。
とにかく今シーズンは激情に流されてOffenseに無用の口出しをするような冷静さを欠いた動きをしてくれませんように。
あなたの目標は"自己制御"です。
OC Kellen Moore(Boise State)35歳 1年目
DALで初めてOCに就任したのが2019シーズン。
それ以降彼の地で4シーズン勤め上げたのちに、昨シーズンはLACへ横滑り。
Herbertのケガなどもあって体制が崩壊したことでフリーになり、Sirianniとは違うことができる一人前のOCを探していたRosemanの目に留まりPHI入り。
Sirianniを雇ったタイミングでMooreにもインタビューはしていたようなので知らぬ間柄ではなかったとのこと。
Mooreさんに期待されるのはOffenseというかHurtsの復活。
これだけ。
そして彼のお得意はモーションとアンダーセンター。
両方とも2023PHIでは見られなかったものですね。
モーション使用比率は31.6%でリーグ最下位。
ショットガン比率は85.6%で独走でのリーグ1位。
これが2023PHI Offenseであった。
こんなもんここからどう工夫しろというのか。見たことあるもんしか出てこんに決まっとろうが。Defenseの目も慣れるに決まっとろうが。
というわけでこのクソみたいに工夫のなかったOffenseを生まれ返らせるのがMooreさんのお仕事。
実に簡単。
前者はHurtsにプレー開始前の時点でDefenseをリードする機会と、カバレッジに破綻をもたらす。
後者はプレーアクションという伝家の宝刀の影響力を(ショットガン比で)増やすことになり3列目のディフェンダーにまで波及するミスディレクションをもたらす。
もちろん欠点もあり、前者はプレー開始直前にDefenseが動くことによるプロテクションやランブロックでのズレを、後者はQBがDefenseに背を向ける時間が長くなるでその間にカバレッジの世界が一変してしまうリスクをもたらす。
ちなみに後者に対するDefenseの構築という点ではVic Fangioという人がその世界での巨匠である。
つらつらと申し上げたが、モーションとプレーアクションを使うことで、WRたちはより空きやすくなる、ということです。
この恩恵を一番受けるのは間違いなくA.J.とDeVontaの2人。そしてHurts。
これにSaquonも絡ませると。
参ったな止められる気がしない。頼んだぞMooreさんよ。
DC Vic Fangio(East Stroudsburg)66歳 1年目
2年越しの夢がかなってのFangio招聘。
南国の前職場からは不協和音が聞こえてきた気がするが、いまのところPHIでは無風。
なんなら波風が立つとしたらHC vs DC。
NEとの合同練習後には"珍しくいっぱい練習できたよ。このチームでは滅多にない機会だからね。とてもいい練習が出来た"と明確にSirianniに向けた塩味の利きすぎている皮肉をかましていた。
大変よろしい。
そしてこの2人が揉めた場合、フロントオフィスはDC側につきそうな気配すらある。
というのは半分弱冗談だが、選手たちは、例えばJalen Carterが歓迎していたように、オールドスクールなやり方でもここまでは上手くいっている模様。
Jordan Davisにいじられてるこの映像はちょっと笑っちゃった。
Imitation is the sincerest form of flattery pic.twitter.com/jpMGSHfC7M
— Philadelphia Eagles (@Eagles) 2024年8月20日
やはりBlankenshipは厳しいご指導をいただいている様子。
かつて書いた気がするが、Fangioといえば対Shanahanのスペシャリスト。
これまでの3回の直接対決の結果は対Shanahanでの被TD"0"。
2023シーズン開幕週でもMIAでShanahanの弟弟子筆頭であるSean McVay相手に名人同士の技の限りを尽くしたチェス対決で勝利していた。
そしてMIAでの1年間を、Shanahan直系のこれももはや匠の1人に数えられるMike McDanielの下で過ごしたとなるとますます理解が深まったであろう。
いったいどんな化け物に仕上がっているんだろうか。
とにかくこっちは楽しみしかない。
ゴミのような前任者たちを見せられた後ゆえなにを見ても興奮して感動する自信がある。
いくつになっても湧き上がって止まらない情熱。
その情熱、やっと叶った子供のころからの贔屓チームでのプレーコールという夢の舞台で存分に発揮してくださいませ。
Jim Johnsonという伝説を超えてください。
以上です。
今年は今年で楽しみが尽きない。
どんな戦いを見せてくれるんだろう。どこまで羽ばたいてくれるんだろう。
楽しい5か月間になりそうですね。
それではご唱和ください。
GO BIRDS!!