OBJのカットがほぼ濃厚だとのこと。
ウェイバーにかけられることになるため、今年の8Mの彼のキャップを食えるチームがメインの異動先になると見られている。
困ったPHIは20M以上空いてる。獲れちゃう。ここまで一貫して再建っぽい移行という動きを取っているRosemanだけにまあないとは思うが、来年以降の保証がないと聞くともしかするとあるかもしれないとも思っちゃう。確かにうちはまだNYG戦を2回とも残してますけどね。
嫌なのは、OBJが入ると先方がCLEで抱えていた不満を全く解消できないうえにWeek8でようやく見えてきたランを基本に据えたHurtsを助けるOffense、という方向性がまた潰れてしまいそうなところ。なによりあいつはDorial Green-Beckhamとかいう過去の悪夢と名前が似ている。
さて、本題はちょっと賞味期限切れ感はあるこの話。
毎年毎年噂は山のように出れど、ほとんどまとまることがないシーズン中のトレード期限。
今年もいろいろありました。
■PHIの噂
<OUT>
・DE Derek Barnett:2017ドラ1・契約最終年
・OT Andre Dillard:2019ドラ1・先発争い敗退
・CB Steven Nelson:2021FA加入・契約最終年
・RB Miles Sanders:2019ドラ2・出番減少
・CB Avonte Maddox:2018ドラ4・契約最終年
・DT Fletcher Cox:2012ドラ1・生産性低下他
結局先に発生したErtzトレード以外出ていくものは発生せず。
そして最後のCoxに関するものが一番長引いて直前まで交渉していたという噂。
ただ、こればっかりは起こりえないと思っていた。理由はキャップ状況。今更調べるのも億劫だが、一応Spotracを確認してみたが、根気の問題もあってやっぱり詳細はわからなかった。
CoxとかLaneのような中心選手(とRosemanに見込まれた人たち)については幾度となく契約再構築が実施されているため現時点でいくらデッドマネーが発生するのかがよくわからない。先方との協議でもそのあたりが難しかったようで、噂によるとCoxをデッドマネーを押し付けておいて、Von Millerばりの2巡と3巡を要求していたとの話もある。そうであればRosemanは銭ゲバにもほどがある。
Week8においても名もなきDETのOG陣にシングルブロックで完封されてしまっちゃったおじさんがそんな値で売れるわけがない。
というわけで売り手になろうと思われていた今季も結局シーズン前から覚悟していたErtz以外の流出はなし。
<IN>
・QB Deshaun Watson:ご本人から拒否されて雲散というかそもそもトレード自体なかった
・QB Russell Wilson:Rapoportが急に言い出したが、IRにいたため不可?
全然霧消していないのが後者。期限直前になってRapoportがPHIメディアに語ったのが発端の様子。もとより「Wilson獲れ」という話は現地ファンの間で上がっていたが、それとて根拠はRussがSEAに不満を持っているという昨オフの話だけで具体的に獲りに行っているという話はなかったと記憶している。
最初のPHIとRussの接触は、皆さんご存知2012ドラフトのとき。Rosemanはいたく彼を気に入っていたようだが、結局PHIは2-59(DE Vinny Curry)での彼の指名を見送り3-75でSEAが指名することに。その後3-88でPHIが指名したのがレジェンド・Nick Folesなので結果には文句ないけど。
ちなみにこのRussを獲り逃した一連へのRosemanの後悔が"2020ドラフトにおいて2巡でJalen Hurtsを指名"するという変態ムーブに繋がったという事実を思うとやっぱり腹立たしい。
そしてこのRapoportの放った噂には続きがあり、トレード期限終了後にESPN系の事情通(Adam Schefter+Chris Mortenson)から"PHIはこのオフRussell Wilsonの獲得を最重要視する"という話が浮上。どこかのポッドキャストでの発言とのこと。
Wentz放出あたりの動きからESPN系の事情通に対して不信感は募っているが、こんな話もあるとのこと。
Russはもうすぐ33歳だが、あと5年は働けそうだと勝手に思っているのでそういう前提に立つならこの動きはありだと思います。Hurtsのことは愛しているが、フランチャイズQBではないと判断するなら止む無し。
このテの噂話にはまたこのオフに踊らされるとして当面はシーズンの戦いに集中していきたい所存。
■実際の動き
DET戦後の動きを時系列順に。
<TRADE!!!!>
PHI:DB Kary Vincent Jr.⇔2022 6巡指名権:DEN
それぞれの収穫物を書いております。のちに整理しますが、今回DENに渡した6巡は”6巡でPHIが保有する最下位の指名権”だという噂なのでFlaccoでせしめたTB由来のものになりそうだとのこと。
そしてまたしても若手DB収集。
今回獲得したKary Vincent Jr.はLSUから2021ドラフト7巡237位指名でDEN入り。DENではファイナルロスターにも残ったがここまでスタッツなし。
それなりにVic Fangioが気に入ったDB、というだけで信じるに値する。
以前DENのPSからMac McCain IIIを強奪してきたことを考えると来年のDCはFangioだな。最高だよ。(妄想)
さて、Kary Vincent Jr.の話。
テキサス州ヒューストン出身。高校時代はフットボールの他、陸上競技のトラックチームでも才能を発揮し、シニアイヤーに記録した200m走20.71というタイムは世代のナショナルランク1位というそれはまあご立派なもの。4×200mリレーではナショナルレコードも樹立。
CBの4-starリクルートとして30を超えるスカラーシップのオファーを受ける。主なところでAlabama・Michigan・TCU・Texas・Texas A&Mなどなど。そして最終的にはLSUを選択。
そしてLSUでも錚々たる実績を残す。
1年次:SEC championshipの4×100mで金メダル(38.76)
2年次:100mでSECチャンピオン(10.07)←NCAAシーズン2位の記録
間違えた。陸上の話はどうでもいい。必要な情報としては、"バカ速い"ということだけです。10ydsスプリットは遅いけど。
ちなみに父親はCBとしてTexas A&Mから’92ドラフトの6-164でNOに指名されたKary Vincent。引退後はジュニアの高校のコーチ。陸上の。
フットボールの話。
LSUでは5-9というサイズの小ささもあり、NCB/Sとして出場。1年次から3年間たっぷり試合には出場経験あり。ただし、大外のCBとしてはほぼプレー経験なし。2020はオプトアウト。
速さはあるしバックペダルとか方向転換能力も高いが、その才能をフットボールに結びつけることがまだできていないようで、ルートやパッケージを察知する能力が低く、そして何よりタックルが下手だ、というのがドラフト時の評価。
さて、果たしてSlay・Nelson・Maddox・McLeod・Harrisという並み居る一流のお手本たちを見て成長することはできるのでしょうか。ちなみに性格的なところは成熟しており問題ないとのことです。
<CUT!!!!!!その1>
G/T Brett Tothをリリース。
DET戦でも出場があったTothをリリース。悲しい。そして意味が分からない。と思っていたらウェイバーを通過したのちにPS契約。見る目がないチームが31個もあって本当に助かった。
TothのPS入りに押し出されたのはCB Craig James。10月の終わりにCB Michael JacquetもひっそりとPSからカットされているので、これにて昨季出場していた有象無象のCB陣はSlayとMaddox以外一掃されたことになる。
<CUT!!!!!!その2>
LB Eric Wilsonをリリース!!!!!!!
PHIファンが8週間待ち続けたこの日がついにやってきた。全国系メディアは一切報じていないがこのカットが最大の補強。まだプレーオフは諦めない。
このオフの時点で最大の穴だったLB陣の救世主としてやってきた男。
そしてWeek1の最初のシリーズから全くプレーリードできない、ギャップに上がってこれない、上がってきたとてOLがいたら本当になにもできない、ただただズルズル下がってタックル数は稼ぐけど全部5yds以上押し下げられたところ、という奇跡のプレーを見せ続けてそれでも出場機会は与えられ続けて観戦者に早朝から多大なストレスをもたらし続けた男。
さようなら。二度とお目にかかりたくありません。HOUで元気にお過ごしください。
■CB整理
またしてもCBが入ったことでロスターのCBの状況が分からなくなっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
まあこんなことを知らなくても日常生活には一切支障ないことを保証しますが、無駄な知識として。無駄を持てるということが生活の豊かさの指標です。
<先発CB>
#3 Steven Nelson:539スナップ(96.60%)
#2 Darius Slay:538スナップ(96.24%)
#29 Avonte Maddox:362スナップ(64.76%)
MaddoxはNCBなので若干上2名と比べるとスナップ数は少ないですが、ここまでが先発。
<出場実績がある控えCB>
#21 Andre Chachere(NCB):20スナップ(3.58%)
#36 Tay Gowan(外):16スナップ(2.86%)
#33 Josiah Scott(外):16スナップ(2.86%)
#27 Zech McPhearson(外):2スナップ(0.36%)
ドラ4ルーキーMcPhearsonの出番が少ないことで"バストか?!"と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、上3名のスナップ数はほぼ全部DET戦でのものです。McPhearsonの出番が少ないのはDET戦を負傷欠場したことによるものです。たぶん。バストかどうかの判定はMaddoxの例もありますのでもう少し待ちましょう。
<出場実績がない控えCB>
#37 Mac McCain III
#34 Kary Vincent Jr.(NEW!!
以上です。とうとう試合では3スポット程度のCBの人数が53ロスターのうち9名に達し、5スポットを要するOLと同じ人数になりました。
控え6名のうち獲得にコストを要したのはMcPhearson(ドラ4)・Gowan(Ertz)・Scott(2023ドラ6)・Vincent(2022ドラ6)の4名。こいつらにはそれなりに長期のプランがあるような気がするが、それにしても前3人がガッチガチのところにトレード期限の駆け込みでこんなに人を集めてくるのは本当によくわからない。
SもHarrisとMcLeodの先発2枚の下にEpps・Wallaceがいるので「足りない」という状況ではない。もしかするとVincentとかはこっちで試すのかもしれませんが。
まさかこのオフにMaddox放出するつもりじゃなかろうな?
こんなことをいう日が来るとは思っていなかったが、このオフの優先順位はGoedert→Maddoxやぞ絶対間違えるなよRoseman。こいつはなにがあってもキープせねばならぬ。
それにしても人が多い。よくわからないが、わからないものはわからないままにしておきましょう。
■指名権整理
こっちも出入りがあったので。
1巡:オリジナル
1巡:←MIA
2巡:オリジナル
2巡(たぶん1巡):←IND(Wentz)
3巡:オリジナル
4巡:オリジナル
5巡:オリジナル
5巡:←AZ(Ertz)
5巡:←WAS(LS Cheeseman)
6巡:←IND(G/T Pryor)
たぶんこう。以上10個のはず。
Flaccoで得たNYJからの6巡はVincentトレードでDENに渡す想定。
6巡オリジナルはJAX(Minshew)に渡しており、7巡オリジナルはPryorトレードでINDに渡している。
Minshewは下手したら5巡に跳ね上がる可能性はあるが、まあ大丈夫。Hurtsはケガしない。
上4個ぐらいは実際に指名できずSEAに渡しちゃうものと思っておきます。