鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2023シーズン振り返り(OL篇)

ニュースらしきものも全くないので粛々と振り返りを続けていきましょう。

OL篇です。

 

 

開幕前の期待

開幕前の陣容は以下の通り。

 

OUTIsaac Seumalo('16/3巡→PIT)・Andre Dillard('19/1巡→TEN)・Josh Sills('22/UDFA→IND)

StayJordan Mailata('18/7巡)・Landon Dickerson('21/2巡)・Jason Kelce('11/6巡)・Cam Jurgens('22/2巡)・Lane Johnson('13/1巡)・Jack Driscoll('20/4巡)・Sua Opeta('19/UDFA)

INTyler Steen('23/3巡)・Fred Johnson('22/Street FA)

 

2022シーズンの強力なOL陣で目立たないながらもいい仕事をしていたSeumaloが契約満了で流出。

そしてバストドラ1でお馴染みのDillard、当然5年目オプションが行使されていなかったため契約満了となり4年での別れ。

 

問題のSeumaloの後釜には、Kelceの後任候補として前年2巡指名されていたJurgensが回り、そのJurgensがうまくいかないときにも備えて、カレッジ時代にRGの経験もあるTyler Steenを3巡で指名。

 

当然このポジションについてはいつも通り高い期待値を持っていたようですね。

 

 

OL(9)

 

大黒柱とか、いろいろ言い方はあるんだろうが、どう形容したらいいのだろうか。

この大男たちが体現するのがこのチームです。

 

このポジションだけはLT→RTという順番での記載です。

 

 

LT #68 Jordan Mailata(---)6'8"(203cm)365lbs(166kg)26歳 6年目(7.5M・2/4・18-D7-233)

2022:16試合(先発16試合)1,026スナップ(87%)

 

言わずと知れたわれらが陽気なLT。

長らく課題だったスピードラッシュへの対処も年々上達しており、いまや苦手なものはゴルフだけ。

というかいつの間にか不安が一切なくなってるのがすごいところ。

どんな勢いで成長してるんだ。

KelceとかLaneの陰に隠れがちだが、そのランブロックは相当だしプロテクションも安定してきた。

今オフには結婚もしたことだしますますの飛躍への期待は高い。

LTというポジション柄ライバルたちのレベルは相当高いが、なんとか勲章を勝ち取ってほしいものです。

 

 

LG #69 Landon Dickerson(Alabama)6'6"(198cm)332lbs(151kg)24歳 3年目(2.4M・3/4・21-D2-37)

2022:17試合(先発17試合)1,096スナップ(93%)

*プロボウル

 

Mailataのブラザー。

今オフにMailataと揃って結婚。DickersonのベストマンはもちろんMailataだったそうです。

2022シーズンは全試合先発したがちょいちょい痛そうなそぶりでベンチに下がっていた。

このキャンプでもCLEとの合同練習ではそんな感じだったらしい。

もとよりカレッジ時代には華麗なる負傷歴をお持ちの人だけにここへの不安は常につきまとう。

健康なら無敵。

LGのところからプレッシャーを受けた記憶はあまりない。

実は空手の有段者。

 

 

C #62 Jason Kelce(Cincinnati)6'3"(191cm)295lbs(134kg)35歳 13年目(10.8M・1/1・11-D6a-191)

2022:17試合(先発17試合)1,151スナップ(98%)

*All Pro 1stチーム/プロボウル

 

チーム最年長。

われらが大統領。

人気ポッドキャスターでもある鉄人。

PHIの街を体現する男であり、誰からも愛されるおじさん。

 

開幕前の会見では"リーダーシップとは何が起ころうと自分で説明責任を果たし、他者にも同じスタンダードを課すことだ"と説くおじさん。

近年は毎オフ引退について長く検討しているが、SBでの敗戦も、また同じ舞台に立ち、今度はやり返すという新たなモチベーションを植え付けただけのものだったよう。

本人も"勝っていたらわからなかったが、あれで引退はない"という趣旨の発言をしている。

 

FAやらドラフトやらいろいろ動いた今オフ。

"一番大きかった動きは?"と会見で聞かれたHurtsは間髪入れずに"Kelceが戻ってきたことだよ"と即答。

 

もう本当の本当にこれで最後でしょう。

この男の花道はやはりあのパレードこそがふさわしい。

 

 

RG #51 Cam Jurgens(Nebraska)6'3"(191cm)303lbs(137kg)24歳 2年目(1.6M・2/4・22-D2-51)

2022:17試合(先発0試合)35スナップ(3%)

 

Kelceの後継者。

カレッジ時代に1回のオフで20kg以上増量してOLにコンバートしたという逸話まで継いでいるほどの後継者。(KelceはLB→OL・JurgensはTE→OL)

ドラフト時にKelceがRosemanに指名を推薦したほどの後継者。

 

2022シーズンの数少ない出番からは、Kelceほどとはいかないが申し分ない機動力と、Kelceを超えるインサイドでのブロックの力強さを見せていた。

あとはおつむとかプロテクションの部分。

地味だがパワフルでいい仕事をしていたSeumaloが抜けたRGの穴をBeef Jurgyがしっかり埋められるのかは今季のOffenseにおける大きな未知数。

レジェンドの後を継ぐための第一歩。しっかりがんばってください。

 

 

RT #65 Lane Johnson(Oklahoma)6'6"(198cm)325lbs(147kg)33歳 11年目(14.7M・2/5)

2022:15試合(先発15試合)974スナップ(33%)

*All Pro 1stチーム/プロボウル

 

Kelceとともに長らくチームを支えるOLの柱。

2022シーズンはWeek16に内転筋を断裂するという通常即手術の大ケガを負ったのに3週休んでプレーオフから復帰。

そしてケガのそぶりなんか一切見せずあいも変わらず鉄壁で通した鉄人。

 

コンバインで40ydを4.72で走ったしまった運動能力とサイズとテクニックが高次元で結びついた化け物。

2020シーズンWeek11以来サックを許していないのだとか。

ケガも癒えて、いつの間にか契約が1年延びていた今季。

相変わらずの感じでお願いします。

 

 

OT #74 Fred Johnson(Florida)6'7"(201cm)326lbs(148kg)26歳 5年目(12M・1/2・22-SFA

2022:5試合(0先発)2スナップ(1%)

 

2019にUDFAでPIT入り。

しかしPITからはすぐ放流され、そこから3年間はCINに在籍するも、最終的にはウェイバーにかけられてTBに拾われていたが、2022シーズン中にはTBからもリリース。

FAになっていたところをPHIがPSに入れたのは2022年の11月。

そして迎えた今キャンプ。

終始評判が良く、記者会見でLaneの口からもFredを褒める言葉が出てくる程度には印象的だった様子。

 

そしてプレ3直前、PHIはFredのカット。そして24時間後ぐらいに2年契約の締結を発表。

 

Fredは”プロになって契約延長のオファーをもらったのなんて初めてだった。ジャーニーマンで終わると思ってたのに。本当にうれしい。ハードに練習に取り組んでここをホームにしようという気持ちが高まった。”と非常に謙虚な反応。

はいこれは応援したくなりますね。

 

プレーとしては、サイズがあることもあって非常にもっさりして見えるが、スピードラッシュへの対処などはなかなかにお上手とお見受けした。

意外とパワーがない気がするのでその辺は課題にはなろうがスキームがしみこむにつれてこんなものは改善していくので大丈夫。

 

がんばってください。

 

 

G #78 Sua Opeta(Weber State)6'4''(193cm)305lbs(138kg)27歳 5年目(1.3M・1/1・19-UDFA)

2022:7試合(先発0試合)92スナップ(8%)

 

長らく良質なバックアップiOLだと認識していたが、最近どうもやられるシーンが目に付くようになってきだ。

Dickersonのところが忙しくなるはずなのでしっかりお願いします。

 

 

G/T #56 Tyler Steen(Alabama)6'6''(198cm)321lbs(146kg)23歳 ルーキー(1.0M・1/4・23-D3a-65)

2022:なし

 

天下のBAMAのLT。

Vanderbilt時代にRT・LG経験もあり、そんな経験からこのキャンプではRGの先発争いに参戦していたが、ここはあっさりJurgensに先を越された形。

コンバインなんかでみたときにはフットワークの滑らかさが目を惹いたが、プレシーズンに入ってみるとパワフルさも十分で、RGとしても、意外とLTとしても相当に優秀な気配。

現実的にはFredよりさきに出番が来るはずで、去年のJurgensのようにEX-OLとしてもゴール前とかで姿を拝めるかもしれない。

 

Kelce引退後、JurgensがCに移ったあとのRGを期待されているはずの指名。

まずはお手並み拝見の1年。

 

意外な特技は数独。というか数独って"Sudoku"としてそのまま英語なんですな。初めて知った。

 

 

T #63 Jack Driscoll(Auburn)6'5"(196cm)312lbs(142kg)26歳 4年目(1.1M・4/4・20-D4b-145)

2022:17試合(先発3試合)354スナップ(30%)

 

C以外の全ポジションをこなせる汎用性が高い控えも今季で契約切れ。

LaneのあとのRT2が本職といえば本職だが、やはりオールプロと比べると絶望的な差がある。

できれば姿を拝みたくないとはいえ、いてくれると本当に助かる存在。

3年間課題だったランブロックのパワーはたぶんまだ治ってないが今季もよろしく。

53ロスター紹介2023 - 鷲の巣

 

 

 

結果



(数字はプレーオフも含みます)

*Jason Kelce:All-Pro 1stチーム/プロボウル選出

*Lane Johnson:All-Pro 2ndチーム/プロボウル選出

*Landon Dickersonプロボウル選出

 

 

KelceLaneDickersonが素晴らしいのは言うに及ばないんだが、今季の隠れトピックは、Mailataがキャリア初となる全スナップ出場を達成したこと。

 

そしてパフォーマンスも大幅に改善。

OLの指標なんて感覚に頼る以外はPFFの数字を援用するしかなかろうということで、PFFを見てみると、Mailataの84.8という数字はLTの有資格者81名中第3位。

2サックを計上したWeek9のDAL戦以外はほぼ完璧な出来であった。

本格化を通り越していよいよリーグトップを伺いかねない勢い。

非常によろしい。

この調子でお願いします。

 

 

Mailataのお友達でお馴染みのLG Landonはちょっとパフォーマンスを落とした気がする。気がする。

文句はないし、もう記憶もないが、PFFによるとプレーオフTB戦の出来がよろしくなかったそうです。

Veaが苦手なのかな。

もしかしたら誤差かもしれないが、2022と比較するとプロテクションで若干やられる場面が増えたのは何なのでしょうか。

少し心配。

なので、リーグ最高給OGでの契約延長には反対です。

契約延長には大賛成です。

 

 

Kelceはやっぱりちょっと衰えが見えましたかね。

そんなシーズンでした。

Cとしては図抜けた運動能力をお持ちで、それが"このポジションへの見方を変えさせた""Cというポジションの面白さと重要さを世間に伝えた点で功績大"というようなことは誰かが言っていた気がする。

まあね、殿堂入りするような選手はそれぞれ多少なりとも時代を変えたことでしょう。

そういう意味では資格充分。

 

 

さて。

今季のOL陣において最大の期待外れだったのがRGのJurgens

プロテクションがどうにも下手でいらっしゃる。

フットワークが悪いのかね。

Cよりはエリアが広いとはいえあんまり変わらんでしょうに。

そしてIR入りをはじめとする合計6試合の欠場。

なんだ2022ドラフト組はケガ耐性が低いのか?

ただまあ長くCだけを務めてきた選手だけに、RGへのコンバート1年目ではなかなか慣れないことも多かったことは想像に難くない。

すぐに本職のCに戻るはずなのでGでのやられっぷりには目を瞑れる。

Kelceに見込まれたポテンシャルを開眼させるのだ。

ケガだけはやめてね。

 

 

Laneもあまりよくなかった。

NYJ戦で離脱後、次の試合から復帰してはいたが、恐らく万全ではなかったのではなかろうか。

というぐらいちょこちょこ漏らしていた。

むしろアレ全部ケガのせいだったと思いたいのです。それぐらい2022比ではちょっと落ちていた。

とはいえ基本は完璧だったんですけどね。

 

 

Steenは、正直サンプル数が少なすぎてなんとも申し上げにくいところがある。

確かにやられてはいたが、唯一の先発を経験したWeek9 DAL戦もそれほど悪いとは思えなかった(結構やられてはいたが想定の範囲内だった)ので、なんでPFFがこんなに酷い評価を下しているのかは全くわからない。

ただ、一つ、これだけは明確に不満なのが、なんでWeek18 NYG戦とプレーオフTB戦でInactiveになっているのかね君は。

結果的に控えの出場数がそれなりにあったあの試合で経験を積めなかったのはいかにももったいない。

そして中盤に1試合先発したのに終盤になっても一切成長しませんでした、というのが最悪のシナリオ。

Vandy卒という賢さは、成長速度という点に現れると勝手に思い込んでいただけになんだかちょっと期待外れなのは終盤までなんらかの基準に達することができなかった、という点についてです。

来季はRGの先発候補者筆頭として迎えるシーズンになる。まさかトレーニングキャンプで、まだ見ぬ誰かにあっさり抜かれました、なんてことは本当に避けていただきたく。

いいオフをお過ごしください。

 

 

DriscollOpetaにはやっぱり不満が残るシーズンでございました。

特にDriscoll。

Opetaに関しては、Aaron Donaldに仕事をさせなかったというあの1試合の功績だけでほかに目を瞑ることが出来なくもないが、Driscollはダメだ。

シーズン終盤に出てきたときにはNYJ戦より格段にマシになってはいたが、あのNYJ戦だけでダメだ。

 

控えつながりでいうなら、LT専用機だと思っていたFred JohnsonのWeek18 NYG戦でのRTのパフォーマンスが相当に良かった。

なのでDriscollが担っていたスイングOTの控え筆頭というポジションはあれにてFredに移管されたと思っていいでしょう。

ロッカールームでもめちゃくちゃ馴染んでるっぽいし。

最後にわかったが、あれはいい補強でした。

 

 

 

来季に向けた展望

Kelce次第。

引退が既定路線で、弟の応援で駆けつけいてるLVにて解説者としての将来を話し合うべく各放送局の関係者と会っていたという話も出ている。

まあ引退で確定と思っておきましょう。

最後になるであろうプロボウルでも一番目立っちゃったように、どこに行ってもスターになる運命というものはある。

 

どう生きたって結局あなたは最高なのである。

 

長いことお疲れさまでした。本当にありがとう。

プロボウル7回・オールプロ6回(全部1stチーム)は文句なく資格取得後即殿堂入りでしょうね。

なんて偉大なキャリアでしょうか。

もっと感傷的になるかと思いきや、長い準備期間をいただいていただけに、現時点ではこちらまで清々しい気分。

しばらくCポジションで悩んだら比較してしまうかもしれないが、あまりにも偉大な前任者を持ってしまうと仕方ないことなのです。

学んだものも多かろう。Jurgensよ頼むぞ。

 

あと、Tush Pushの奥義については漏らさずJurgensにお伝えいただくようお願いします。

 

 

というわけで、Kelce引退を前提に置くと、OLの懸案は以下3点。

  1. LG Landonの契約延長問題
    3年目のシーズンを終えて、プロボウル選出2回のLGとの契約を延長しない理屈はない。
    だから延長はするんだろうが、気になるのはお値段。
    そして順番的に、もっと高額になりそうで、そしてもっと揉めそうな、同期のDeVontaの延長交渉の結末を待たざるを得ないだろうというところ。
    もしかしたらこのオフシーズン中の解決ができないかも、という観測まである。
    どうしたって気になるのが、その水準。

    OGは、例えばILBのように、キャップに占める価値の低下が止まらないポジションとは逆に、その価値が徐々に高まっているポジション。
    特に左側はとんでもないことになっており、上からQuenton Nelson(IND)・Joel Bitonio(CLE)・Joe Thuney(KC)が現在価値でいうと年平均20Mを平気で超えてくる水準。
    さすがにこのAll Pro常連組を上回ることはなかろうと思われるが、それであっても年平均20Mは覚悟する必要がありそう。

    Kelceだって14Mとかだった。ここまでくると、さすがにLTには及ばないにしてもほぼRTと同水準である。何とかならんもんかね。


  2. Laneの後任問題
    ケガのこともあったせいか今季ちょっとパフォーマンスを落としたように見えるLane。
    健康なら圧倒的なのは周知の事実だが、圧倒的だからこそ抜けられるとその後任の出来が悪く見えすぎるという欠点を抱えている近年。
    今季もNYJ戦でのDriscollは戦犯筆頭に挙げられるべき足の引っ張り方であった。

    そんなLaneもこの5月でもう34歳となる。
    Kelceのことを全然笑えなくなってきた。

    11月ぐらいまで思っていたのが、ここにTyler Guyton(Oklahoma)を獲ってこようということ。
    残念ながらそれ以降のチームの崩壊を見るにつけてそんな気持ちは霧散した。
    RTの控えに1巡を使っている場合ではない。
    思想としては悪くないし嫌いでもないんだが、正直に申し上げると、ここを最強にしたところで効果は知れている、と言ってしまうと失礼だが、現状のチーム状況を考えると、OLというストロングポイントを完璧にしていくよりも、むしろEDGE・DB・LBという弱点を強化していった方がいいと確信している。
    そんな余裕もない。

    いや、Guytonはめちゃくちゃ欲しいしLaneの後釜に同じOklahomaから後任を持ってくる案には興奮するし、Guytonの運動能力と粗削り感は当時のLaneと被りすぎてスルーするのは本当に忍びない。だけどまあ今やることではないはず。


    ただし、Laneの離脱がほぼ確実に起こってしまうことであり、かつ、それなりにやれると思えたDriscollの契約も満了になる以上、何らかの手当は必要。

    だが、RTもFredがそれなりにこなせる以上そんなに急いで即戦力を指名する必要もないはずだし、PSまで見るとBrett TothLe'Raven Clarkという懐かしい名前もあるので、焦らず3日目指名でいいと思っております。

    RTみたいな影響がでかいポジションの先発には、通常1巡を使うしかないんだから本格的な後継者問題はLaneが引退してから考える、でいいと思います。
    面白い素材を3日目ないしはUDFAで開拓する、という動きはMailataの例を持ち出すまでもなく、常に大歓迎です。

    いRGはそれを見越してのSteen指名だと思うと、Landonの契約延長さえ決めてしまえばとりあえず2024の先発5名は確保できているので、これをどこまでアップグレードするか。ので、1巡を使ってTyler Guyton(Oklahoma)とかJackson Powers-Johnson(Oregon)を指名するというプランには大反対。

     



  3. JurgensがCに動くことによるRGの後釜問題
    シーズン最終盤のInactiveとかが妙に気になるし、さすがにルーキーイヤーからは難しかったのかと思うしかないが、一応RGの後任はTyler Steenでいいはず。

    ただ、現状のJurgens有事の際の控えCがどうもLandon Dickersonっぽいのがさすがにすごく怖い。だがRTと同様にJackson Powers-Johnson(Oregon)を指名するというプランには大反対。

    まだ計測が済んでいないので何とも言えないが、Steenの例を見るまでもなく、ここで狙うべきなのは"腕の短いOT"です。
    "OT"というのは"チームベストOL"の隠語であるわけで、Kelceもかつて"カレッジまでIOLしかやってないやつはプロじゃ使い物にならん"的なことを10倍ぐらいに希釈して言っていた気がする。
    そういう選手を獲ってきてIOLにコンバートする案に張ります。

    どうしてもIOLを指名したいというなら7巡とかでAndrew Raym(Oklahoma)に賭けてみるという案は好きです。

    なお、ここまで言っておきながら、IOLに2日目までの指名権が動く場合、我々はTyler Steenのバストぶりを悟らねばならぬということだけは覚悟しておいてください。

 

 

DriscollOpetaについてはこれにて契約満了となるはず。

控えとしてではあったが長らくいい働き、もとい、最低限の働きをしてもらったと思っている。

2名ともに抱いていた不満が、早めから割と多めに出番が与えられてきたのになんでまあそんな成長しないかね、というところに尽きた気はする。

再契約となってもベテランミニマム以外の選択肢はないはずなのでどこか新天地で、誰かをだまして高額契約を勝ち取れるように頑張ってください。

そしてできれば補償ピックをもたらすぐらいの契約を勝ち取るのだどこかのDillardのように。

 

 

これにてOffenseのポジションはすべて終わったはずですが、どう考えてもどこもかしこもパッとしなかったのはすべて遣い手側の問題でしかない。

それはOLとて例外ではないはず。

 

Kellen Mooreの紹介記事は各所で出回っているが、Sirianni Offenseではあまり使われなかったようなランプレーも多いようで、OLにとっても新しくやることは増えそう。

 

ブロッキングスキームも、Sirianni OffenseではZone Blockingが大半だったが、Moore OffenseではGap Schemeも相当に増える様子。

現在のOL陣はそっちができるようなメンツではないのでやや不安であるが、Kelce→Jurgensの移行がうまく運べばOL全体のパワーは増すのでそれはそれでありかもしれない。

 

 

などまあ細かくはいろいろあるが、正直に申し上げてスキームなんかはどうでもいい。

これまでがそうだったように、このポジションはこれからもこのチームの精神的支柱であっていただきたい。

 

Kelceという街の顔でもあったビッグネームを喪うことになる。

顔が誰に替わってどんな色を見せるのかはまだわからないが、どれだけ時代が流れても、このポジションの充実こそが成功への近道であろう。

 

2024シーズンもどうぞよろしくお願いします。